福岡県議会の“ドン”と呼ばれた人物が、金銭授受疑惑をめぐり11月5日に記者会見を開いた。会見では記者からの質問に思わず吹き出す場面もあり、その態度が物議を醸している。
会見に臨んだのは、蔵内勇夫前議長(72)。1987年の初当選以来、約40年にわたって県議を務め、県議会議長や自民党県議連会長などの要職を歴任。長年、福岡県政に大きな影響力を持ってきた人物だ。
騒動の発端は、今年7月に複数の県議らが、議長・副議長ポストをめぐり金銭授受があったと告発したことだ。蔵内氏は当初から一貫して疑惑を否定している。
世間から厳しい目が向けられるなか、火に油を注いだ発言も。
7月28日に隣県の熊本県で、最大震度7を記録した地震が発生し、緊迫した状況で懸命な復旧活動が続けられていた。しかし、ネパール出張で地元を離れていた蔵内氏は、帰国後の8月5日にアロハシャツを思わせる派手な柄シャツ姿で記者団の前に登場。「ネパールは天国だった」と上機嫌で語ったことがメディアで報じられると、“不謹慎”として批判の声が続出していた。
当時、告発者の吉松源昭福岡県議会議員(58)は、Xで《大規模地震により多くの尊い命が失われ、今なお多くの方々が避難生活を送り、炎天下の中で食料や飲料水も十分ではない厳しい状況が続いている》とし、《この発言に強い憤りを覚える》と蔵内氏の態度を非難。こうした批判や福岡県議の相次ぐ不祥事が続くなか、蔵内氏は「議会の混乱を避けるため」として8月25日に議員辞職を表明した。
そして、辞職後初の公の場となった今回の会見。蔵内氏は金銭授受について改めて否定し、「(自身の発言に)確信がある」と断言した。そのいっぽうで、記者から告発者が虚偽の発言をしているのかと問われると、「分かりません。本人に聞いてくださいよ」と突き放すように回答。断固として「私は受け取っていない」と、あくまで自身の主張を繰り返した。
さらに記者から「蔵内さんの説明は論理が破綻しているし、大きく矛盾しています」と指摘されると、「そうですか」と一言。「これで本当に県民は納得できますか?」と追及されると、「第三者委員会で審査をされて、その後でしょ」と返答。
その後も、記者が「いまの蔵内さんの説明に対して、県民が納得するかどうかを聞いています」と質問を重ねると、「そりゃあ、私は私の確信に基づいて発言をしているわけでございます」「このことを県民の方々がどう評価するかは分かりません」と述べていた。
そして注目を集めたのは、この直後。記者が追及を続けようとするなか、蔵内氏は
「くくくっ」と笑い声を漏らしたのだ。
記者が「いま笑われていたのはどういう意味ですか?」と尋ねると、蔵内氏は「同じことを3分くらいお聞きになっているんで」と笑いながら返答。記者が「会見とはそういうものです」とピシャリと言うと、「そうですか、慣れんもんですから」とおどけたように答えたのだった。
「ネパールから帰国した際も、記者から聞かれてもいないことを饒舌に話し、“天国だった”と満面の笑みで発言して批判を浴びたばかりです。前回も今回も、なぜこうした場面で笑えるのでしょうか。自分が置かれている状況や、周囲がどう受け止めているのかを理解しているのか疑問です」(政治ライター)
蔵内氏が会見で見せた態度にXでは、
《真偽は今後しかるべきに任せるにして、彼の喋り方や表情は天性のものか知らんが非常に聴く人をイライラさせる事は間違いない》
《笑ってんじゃねぇよ》
《県民舐めてるな。福岡県民はもっと怒ったほうがいいよ》
と厳しい声が止まらない。県民が求めているのは、笑顔ではなく納得のいく説明ではないだろうか
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