市職員へのパワハラ問題で辞職した山中竹春前市長を含めた6人の候補を破り、10月18日に投開票がおこなわれた横浜市長選挙で当選した、新人で弁護士の原沢敦美氏が、11月5日午前、横浜市議会定例会の一般質問中に体調不良を訴え、退席。審議が打ち切りになるという事態が起きた。
「審議中、自席で何度も汗を拭う姿が見られました。そして、自身が35分ほど答弁をしていたところ、呼吸が荒くなり、自席に戻る際には足元がふらつきました。原沢市長は救急車を呼ばず、公用車で病院に行きました。診察を受けた結果、脱水症状と疲労だったということです。
点滴治療などを受け、現在は快方に向かっていますが、大事をとって、6日に予定されている公務などは中止となるようです」(社会部記者)
横浜市の女性市長は、2009年から3期務めた林文子氏に続き、史上2人めになる。
原沢氏は慶應義塾大学在学中にミス横浜に選ばれ、同大大学院の理工学研究科を修了したのち、日本航空に入社。一等航空整備士として12年間勤めた。退職後は早稲田大学大学院法務研究科で学び、41歳で弁護士に。予備自衛官としても活動するなど、異色の経歴が注目された。
「選挙中から、休日らしい休日はなかったのではないでしょうか。当選後も政務、公務、イベント出演などスケジュールは立て込みましたから、ここにきて疲労が一気に出たのだと思います」(同前)
また、5日は議員からの質問に初めて答弁をする議会だったため、緊張感の高まりも体調不良につながったと推測される。
だが、このニュースが報じられると、Xには《市民のために何もまだしてないのに体調不良って》《予想通りの逃げ原、こと原沢あつみ横浜新市長》など、厳しい投稿が相次ぐことになった。なぜ原沢氏は批判されてしまったのか、政治アナリストの伊藤惇夫氏に聞いた。
「注目を浴びている政治家はSNSで攻撃されやすく、原沢市長も間違いなく注目されている方なので、攻撃対象になったのでしょう。しかし、正直なところ、その背景についてはわかりません。たしかに、政治家にとって体調管理は大切ですが、そのことだけが攻撃の理由だとは思えません」
原沢氏の政治方針に反対する人々が書き込んでいる可能性はあるのだろうか。
「市長選は終わっていますし、批判をしたところで結果が覆るわけでもないので、それは考えにくいですね。『たまたま(攻撃する)材料を見つけたから』ということではないでしょうか」(伊藤氏)
激しい選挙戦を戦った原沢氏。最後の街頭演説では「いわれのない誹謗中傷を受けていた」と語る一幕もあった。
「一方で、選挙中からその手腕への疑問が取り沙汰されてはいました。演説後に『具体的な政策をお願いします』と、聴衆から突っ込まれたことも。また、日本維新の会・吉村洋文代表が応援に来た際には『あたかも私がやるようなことを言って私の足を引っ張るようなヤツに、私は負けるわけにはいきません』と声をあげ、その口調に疑問が呈されていました。
結果として当選はしましたが、まだ原沢氏の政治手腕に疑問を持ち続けている市民もいるのでしょう。もちろん、誹謗中傷はあってはならないことですが、これからも市長の一挙手一投足は注視され続けることになりそうです」(政治担当記者)
今回の体調不良は、原沢氏自身がいちばん悔やんでいるはずだ。しっかりと治して復帰してほしい。
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