「人生相談の連載を頼まれたとき、そういえばオレ、人から相談されたことないな、と。ほら、オレなんかに悩みを打ち明けても……と普通は思うじゃないですか。そこでマネージャーに聞いたら、アンガールズの田中(卓志)さんが伸び悩んでいたころに、オレに相談したみたいなんですよ。そのとき『大丈夫だよ、誰も田中さんのこと見ていないから』と答えたらしいんだよね。田中さんは、それで肩の荷が下りたと感謝してくれたみたい」

 そう語るのは、本誌で『ゆるゆる人生相談』を連載中の蛭子能収さん(66)。「肩の力を抜いてみなさんの悩みを解決していきたいと思います」という蛭子さんの“心”はないけど、“真理”はある名・珍回答とは?

Q・上司の女性が、いつもイライラして私につらく当たってきます。打ち合わせの時間をうそつかれたり、露骨に無視されたり。もう憎くて仕方ありません。転職したほうがいいでしょうか?(しんちゃんさん・35・会社員・東京都杉並区)

「会社を辞めるのはもったいないですよね。オレはダスキンの営業をしていたとき、上司がつらく当たってきたことがあったけど、すぐに頭を下げて『あ〜、すみません』と。しょうがないと思っていましたからね。というのも、給料をもらっているということは、絶対につらいことがあるんですよ。楽してお金は稼げない。嫌なことをさせられるものなんです。

 今の職場を辞めても、次ではもっと嫌なことがあるかもしれない。今の上司に好かれるように自分を変えるか、嫌われてもいいと開き直るかだと思うんです。うそをつかれたり無視されるなんて些細なことだと思って、お金をもらうためには仕方ないと考えたほうがいいですよ。

 オレなんか昔『スーパーJOCKEY』ではパンツ一丁で熱湯風呂に入れられて惨めなこともあったけど、お金のためと割り切っていたから」

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