【新連載!!】「杉作J太郎の奥様★アニメの時間です」ガンダム00
19年ぶりの“ガンダム”完全新作映画 『ガンダム00』…完全新作ストリー&ガンダム史上最大のスペクタクル 水島精二監督×杉作J太郎が対談でその全貌を明かす!
『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』
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vol.1 見事にこの映画一本で全部が完結していたのがね…。いやあ、すごいことだなあと思いました。
水島 もう本当に、いろんなところからオファーいただいて。製作途中からずいぶん取材を受けていますね。 杉作 それもう製作がすごく大変なときから始まってたりしたんですか? 水島 そうですね。 杉作 ああ、それはお疲れ様でした。 水島 やっぱり予定よりかかっちゃったんで。それでバタバタしてる中で、でも取材だけは組んじゃったから、みたいな。 杉作 ああ……一番きつい作業ですよね、それ。 水島 そうですね。出来上がってないのに出来上がりを想定してしゃべんなきゃいけない、というのがけっこうありましたね。一番弱気になってるときとか。でも一番弱気になってるのは今の時期ですかね。 杉作 えっ、なんでですか? 水島 出来上がったものがちゃんと伝わるかどうかっていうのが気になるんで。まあでも試写が始まって、わりとみなさんね、好意的なんですけれど。 杉作 試写始まってって言っても、その試写っていつから始まったんですか? 水島 今週ですね。公開一週間前まで本当にリアルに作ってました。びっくりですよ、こんなの。これってひと月前に納品しなきゃいけないって話は延々してたのに。 杉作 本当の予定はそうだったんですか? 水島 ええ。で、ひと月前は無理だっていう話を僕がして。三週間前にしてお願いしたんです。みんな僕が三週間前って言ったんで出来るだろうと信じたんですよ。で、三週間前になったんですけど、絵の作業は終わりそうだけど音がちょっとやばそうだぞ、みたいな話になって、絵を渡すのが遅れたんで音のほうの作業がどうしても間に合わないっていう話で。それがもう本当にギリギリまで。で、音響さんもまだやってるなら俺らもその時間で絵を直そうぜ、みたいな感じで。 杉作 ああ、それでもう……。 水島 そうそう。ギリギリまで直す、みたいな話をして。「で、本当にギリギリってどこ?」って聞いたらもう誰もわからないっって、みんあ青ざめて、みたいなね。本当裏話ですけどね。 杉作 これは完全に間に合いはしたんですよね? 水島 あ、間に合いました。 杉作 おめでとうございます。 水島 ありがとうございました。 杉作 それが何よりですよね。 水島 もう本当に、ようするに現像所で焼き増しして、劇場に届ける本数を焼くのに最低これだけ日にちかかる、みたいなとこには間に合ったって。 杉作 じゃあもう本当にある意味言えば間に合わなかったですね、もうちょっとで。 水島 そうです。だから現像所が相当無理しないと間に合わないところまで行っちゃいました。 杉作 どうですか、何年ぐらい前からになるんですか?テレビシリーズの立ち上げからで言いますと。 水島 テレビシリーズからで四年ですね。四年。 杉作 最初のお話があってから四年。 水島 そうです。だから製作開始してから四年ぐらいから。四年超。 杉作 丸四年ぐらいですか? 水島 ええ、はい。 杉作 いやあ、見事に完結されましたね。 水島 ああ、そう言っていただけるとすごい嬉しいです。はい。 杉作 ええ、それが何よりもうね、びっくり。見事にこの映画一本で全部が完結していたのがね。いやあ、すごいことだなあと思いました。 水島 ありがとうございます。
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プロフィール
みずしま・せいじ☆ ’66年1月28日生まれ 東京都出身
日本のアニメ監督 作品に’95年『新世紀エヴァンゲリオン』(第9話演出)、’03年『鋼の錬金術師』(監督・演出)、’07年『大江戸ロケット』(監督)、’07年『機動戦士ガンダム00』(監督)、’10年『はなまる幼稚園』等多数。
すぎさく・じぇいたろう☆‘61年9月26日生まれ 愛媛県出身
漫画家・俳優・タレント・ミュージシャン・ライター・小説家・映画監督・男の墓場プロダクション局長 年間300本超のアニメ作品を見る“アニメマエストロ”でもある。監督作品に’06年『任侠秘録 人間狩り』『怪奇!!幽霊スナック殴りこみ』’07年『やる気まんまん』。