その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(26)。『ポップな心霊論』は、彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!
【続・幽霊がぜんぜん見えなくなりました】
前回の続きです。恋をしたせいで霊感を失ったことに気づいた僕。ちょうどその日、先輩芸人のサルゴリラのお2人と食事に行くことになっていたので、相談してみることにしたんです。
ちなみにボケの赤羽さんには、赤羽さんのことを性的な目で狙っているおばさんの生き霊が、腰に巻き付くように憑いているんですが、その人のことも見えなくなっていました。
僕のことを心配して、親身に相談に乗ってくれたサルゴリラのお2人。そして、霊感を取り戻すためにも、「とにかく1回告白してこい!」というアドバイスをいただきました。
実はその頃、好きな人とグループデートのようなことをしたり、頻繁に連絡を取り合ったりしていたので、少しずつ距離が近付いている実感があったんです。だから「もしかしたら……」という期待もこめて、さっそく彼女を呼び出すことに。
そして、めちゃくちゃ緊張しながら「好きです。よかったら付き合ってください」とベタすぎる告白をしました。
そんな告白に対する彼女の答えは……「ごめんなさい」。なんでも、仕事が忙しく、今は誰とも付き合う気がないんだとか。仕方ないこととはいえ、僕はかなりのショックを受けました……。
傷心のまま、サルゴリラのお2人のもとへ帰ると、赤羽さんに憑いているおばさんが、また見えるようになっていました。なんなら、前よりくっきり見えてました。
失恋した今、僕の霊能力は最高潮に達しているようで。いつもよりもギンギンに、幽霊の姿が見えています。