最近やたらと元売れっ子芸能人の再ブレークが増えていやしませんか。女優の斉藤由貴さん(50)やタレントのヒロミさん(52)。また今やテレビでは見ない日はない坂上忍さん(49)も、そういえば再ブレーク芸能人です。
テレビのメーン視聴者層が高齢になっていくと新人を新たに起用するより、元売れっ子の立ち位置を少し変えて出演させるほうが番組も作りやすいのでしょう。また『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)や『有吉反省会』(日本テレビ系)など、カムバックしやすい舞台が整えられていることも気になります。
芸能人再ブレークブームが起きつつある今、次にビッグウェーブを引き寄せそうな人。それが、エド・はるみさんかもしれません。
親指を立てて「グ~ググ~ググ~グ~」とレオタード姿で連呼する四十路の女性。強烈なスタイルは典型的“インパクト系一発芸”でしたが、08年に大ブレークした後はパタリとテレビから姿を消しました。そして何がきっかけなのか、またしてもチラチラとテレビに戻ってきているから不思議です。
彼女がブレークしたのはコント番組『エンタの神様』(日本テレビ系)がきっかけでした。当時の芸人ブームを作った番組ですが、振り返れば番組発で売れた“インパクト系芸人”のほとんどを現在テレビで見かけません。
彼らのその後の活動には3パターンあるようです。芸人をやめるか一発屋芸人としてときどきテレビに出るか、そしてエドさんのように新たなジャンルの知識をつけて再ブレークを狙うかです。
テレビから姿を消してからのエドさんが何をしていたのか。実は大学院でコミュニケーションを研究したり、マナー講師業の経験を生かして所属事務所の新人研修に励んでいたりなど、基本的に芸人ではない技術をゴシゴシ研磨していたのです。
また最近では小池百合子東京都知事(64)の主催する政治塾「希望の塾」に入塾したかと思えば、プライベートジム『RIZAP』のCMで18キロ減量した水着姿を披露。時折みせる挨拶代わりの上品な「グ~!」以外、1ミリも芸人らしくありません。
「次の舞台は芸能界から政界に変更か」と噂もあるようですが、どちらにしても再ブレークを狙うには力足らずな気もします。それは「グ~!」1本の力で得られる支持が限定的なことにあります。
政界を目指すなら「グ~!」に親しみのない中高年以上からも支持が必要ですし、テレビ復帰にはブランクからくる「元一発屋芸人」というイメージを払拭しなくてはいけません。時代は一発芸人ではなく、ひな壇トークのうまい芸人が売れる時代。エドさんのキャラを考えると、今や“グ~グ~と言う謎のおばさん”くらいにしか認識されない可能性もあるのです。
紆余曲折を乗り切ってきた彼女ですから、次のプランは画策済みと思います。もし政界進出を狙いにしているのなら、現状の知名度ではやや危険。やせた勢いで情報番組のコメンテーターなど文化人キャラというステップを挟むのも、1つ“グ~ッドアイデア”かもしれません。