誰もが知っている「カジノ」という場所。しかし行ったことがある日本人はきっと少数だろう。
「ドレスコードがある」「数億円が一瞬でなくなる」など敷居の高いイメージがあるが、実は日本にアミューズメントとして気軽に楽しめるカジノが存在する。
今回、そんな日本のカジノ施設へ行ってきた。
人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ……!
大阪、なんばから徒歩7分。
何が行われているか外からではちょっと想像つかないこの「Jack&Queen」が、今回訪れたカジノだ。
扉を開け、地下へ繋がる階段を進む。
ふと顔を上げたわたしに衝撃が走った。
バニーちゃんがいる……!?
そしてさらに進むと豪華絢爛なカジノスペースに辿り着いた。
なんという非日常!!!
謎の建物の中にこんな世界がきらびやかな場所が広がっていたなんて……。
受付にてチップをもらった。女性なら2,000円でチップ20枚とワンドリンクがもらえる明朗会計だ。数億円むしり取られる心配もない。
今回増やした分は、次回また使うことができる。
ここは誰でも入場が許される「アミューズメント施設」。
わたしのような貧乏人ビギナーにだってその門は開かれるのだ。
常時できるゲームは4種類ある。
わたしはまず初めに、おなじみの「ルーレット」へ向かった。
当てる数字を予測し、そこにチップを置いて賭ける、至ってシンプルなゲーム。
ひとつの数字を決めて賭けるほか、数字と数字の間にチップを置いてその両方に賭けたり、「偶数」「奇数」や「赤」「黒」といったざっくりしたグループに賭けたりすることもできる。
もちろん当たる確率が高くなれば高くなるほど、配当は低い。
数字で当てて、36倍の配当を夢見るのか。
はたまた、たった2倍とは言え2分の1で当たるグループで安定した勝ちを得るのか。
そういう細かいルールや勝ちの秘訣は、ディーラーが丁寧に教えながらゲームを進めてくれるため、へっぽこビギナーのわたしでも安心だ。
わたしは最初数字で賭ける大きな手に出たものの、1/36という壁に負けて徐々に減っていくチップに耐えられず、手堅く1/2を狙ってちょっとずつ増やす作戦に変更した。
「これって勘に頼るしかないですよね?」と訊くと、「人によってはこれまでのデータを見て次を予測する、ディーラーのルーレットを回す癖を見抜いて賭けるっていうやり方をされる方もいますね」とのこと。
これまでのデータは全て画面に表示される。勘だけじゃない洞察力や動体視力が求められているらしい。
そんな芸当ができるはずもなく、わたしは順調にチップを減らして次のゲームへ旅立った。
お次に訪れた「バカラ」。
なんとバニーちゃんがディーラー。
眼福感がすごい。惑わされる。
これはルールに則ってディーラーが「プレイヤー」と「バンカー」にトランプを引き、どちらの数字が大きいかを競い、客はどちらが勝つかを当てる。そう、二択のみ。
実は「破産」という意味のバカラ。
ハマる人はハマるらしく、大企業の社長が本場のカジノで数億円を溶かしたのは有名な話だ。
わたしは「プレイヤーが続いたから次もプレイヤー!」と賭ければバンカーが勝ち、「バンガーが続いたから次こそはバンカー!」と賭ければプレイヤーが勝つという切ない思い出ばかりが残った。
「ポーカー」。
これはプレイヤー同士の戦いで、中央にある5枚と自分が持っている2枚のうち5枚を使って、トランプの絵柄や数字を揃えていく。
周りの反応を確かめながら進めるこのゲームでは、時には周りの人に持ってもいない強いカードを持っている風にハッタリをかましたり、他の人がどんなカードを持っているのか推理したりすることが重要だ。
あまりに頭を使うゲームだったので、バニーちゃんに援助を要請。
バニーちゃんは時折アドバイスをくれたり、「がんばれー!」「ナイスー!」と応援してくれることもあって、非常に心強かった。
だからといってポーカーで勝てるわけではないけど。
そして一番のオススメが「ブラックジャック」だ。
ディーラーとプレイヤーの対決で、トランプの数を「21」に近づけた方が勝ち。
出来るだけ「21」に近付けたいけど、「22」以上になった瞬間負けが確定してしまう。
攻めるのか、相手の自滅を待つのか!?そんな緊張感が楽しい。
もう一回トランプを引くときは「ヒット」コンコンとテーブルを叩き、引かないときは「ステイ」手のひらを下にして左右に振る。
そんな動作も、いかにもカジノをしてる感があって良い。
お酒を飲みながら、ごはんを食べながら、気軽に参加できて2,000円からでもたっぷり遊べる。
「楽しくやっていただくのが目的なので」と、ディーラーもバニーもみんな親切で、お話しするのも楽しかった。
初対面の人とでも、喋るのが苦手な人でも、ゲームを通じて距離を近づけることができるのも魅力だ。
ニュースで「カジノ」という言葉を聞くばかりではなく、ぜひ一度は自らもこの没頭してみてほしい……そんな非日常がここにあった。
カジノレストラン&カジノバー
『Jack&Queen』
http://jack-queen.com/
大阪府大阪市浪速区難波中3-14-16 セイアンビル1階
電話:06-6634-2577
営業時間:(土日祝)12:00~24:00(平日)17:00~24:00