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(イラスト:ちたまロケッツ)

 

『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『お笑い』ということで、『オモロー山下』として活動した元芸人で、現在は本誌でタレントのインタビューや対談の記事を担当する山下しげのり記者が最推し芸人を紹介!

 

【最推し芸人】霜降り明星

 

編集部「10月も終わり、なんだかあっという間に年末になりそうです」

 

山下「11月になるとお笑い界は一気にM-1ムードになりますね。実は、もう優勝候補に目をつけてます。霜降り明星です! M-1の前哨戦といわれている、ABCお笑いグランプリで今年優勝したコンビです。粗品君のツッコミは最小限の言葉で端的にツッコむところが特徴的なんです」

 

編集部「ツッコミが端的?」

 

山下「霜降り明星のネタで1つ例に挙げると、カラオケの採点機能がしゃべりだし『歌は90点だけど、土足でソファに上がっていたので65点』というボケ。普通『内申点あんのかい!』とツッコむところ、粗品君は『内申点!』とひと言だけしか言わない。言葉は短いが、言い方や表情で伝えます。それを僕は『時短ツッコミ』と呼んでいます」

 

編集部「それが彼らのスピード感につながってるんですね。ボケのせいやさんのおふざけボケも動きが豊富で、見てて楽しいです。しかも24歳と25歳。若い!」

 

山下「この2人はまれに見るお笑いエリート。粗品君はピン芸人時代に『オールザッツ漫才』で最年少優勝を果たしてるし、結成2年目でいきなりM-1の準決勝まで進んでますからね」

 

編集部「フジテレビの若手芸人発掘番組『新しい波24』でも目立ってましたよね」

 

山下「『新しい波』シリーズは伝統ある番組で、このシリーズから『めちゃイケ』『はねるのトびら』といった人気番組につながっています。今回の『新しい波24』から生まれたのは、『AI-TV』。ここでリーダー的役割を担う霜降り明星は、いわばナインティナインの立ち位置なんです」

 

編集部「粗品さんがツッコミながら回してく姿は、矢部さんと重なりますね」

 

山下「せいや君の動き回るボケも、岡村さんに似てますね」

 

編集部「期待されるのもわかります。だけど、今たくさん芸人がいるなかで、ネタの面白さや器用さだけだと埋もれる不安が。彼らはネタ以外のインパクトが少し物足りない気がします」

 

山下「ネタを評価された後に呼ばれる、ネタ以外のバラエティで、いかに爪痕を残せるかですよね。でも、せいや君のキャラはポンコツで面白い。うどん店のバイトで、カレーうどんの麺を入れずルーだけをお客さんに出したり、皿を一気に40枚割ったりと天然なのに、いじられるのが大嫌い(笑)。いじられまいとあがく姿は、コロコロチキチキペッパーズのナダル君系かも。あと、ドッキリ企画などでも、はねると思います。2人ともキャラが真逆だから、フットボールアワーやオードリーのように、粗品君がMCで回し、せいや君がひな壇や企画で暴れる……といった形で、2人そろって活躍しそうです」

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