<この物語は、ある霊能力者をモチーフにして描かれたフィクションである。>地蔵菩薩を彷彿とさせる真っ白い靄は、谷川の流れを隠し、やがて傍らに佇む健作の姿も明美の視界から消して行く…。ひんやりと絡みつく山の冷気に、さきほどまでの大気の柔らかさを思い知らされた。肌寒くはあったが、それでも何かに清められていくような静けさに満ちている。昨日までの、日に二~三人でしかないリーディン...

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