今灯は久し振りにソーラークッカーエコ作を使ったおひさまレシピをご紹介します。ガスゼロ油ほぼゼロでつくる揚げないヘルシーなおひさまコロッケの作り方です♪ とその前に、エコ作くんの不思議な現象についてのお話しを先にさせてください。
2年以上愛用しているエコ作ですが、初期の頃からずっときになっていることがありました。それは、おひさま調理したお料理はなぜか腐りにくいということ。同じ材料と分量を用いてガスとエコ作で作ってみると、ガスで作ったものは冷蔵庫で2~3日すると傷んでくるのですが、エコ作で作ったものは倍の5日~6日ほどもちます。また、ガスで作ったものを常温で置いておくと一晩で傷んでしまうものも、エコ作で作ったものは常温で1~2日もつのです。同じような経験を、エコ作仲間からも耳にしてきました。
個人的な推測としては、エントロピーが関係していそうだなと思ってきました。エントロピーとは、放っておくと乱雑になっていく自然界のチカラのことです。例えば、人が住んでいる家はキレイに保たれますが、人が出て行って空き家になると、埃などが溜まったり空気の入れ替えがなくなったりして朽ちていきます。不動産業をしている友人から聞いた話ですが、家というものは人がいなくなった途端に劣化のスピードが急に増してボロボロになっていくそうです。このように、放っておくと勝手に朽ちていくチカラをエントロピーと言います。つまり、エントロピーがプラスに働く場合は老いたり腐っていき、エントロピーがマイナスに働く場合はその状態が保たれたり若返ったりします。化石燃料は太古の動植物たちの死骸が蓄積したものなので“死のエネルギー”です。一方、太陽は発芽や開花を促すような万物に命を吹き込む“生のエネルギー”です。つまり、“死(老い、朽ち)”という化石燃料エネルギーで料理したものはエントロピーが働きやすいために腐りやすく、“始(若さ、発展)”という太陽エネルギーで料理したものはエントロピーがあまり働かないため鮮度が保たれるのではないかと推測してきました。
そんな勝手な想像を抱きながら過ごしてきたこの2年間。先日講演をさせていただいたイベントで、思わぬ形で解に辿り着くことになりました。大学院で物理学を研究されている方が、イベント終了後にわたしに話しかけに来られ、「つかぬ事をお聞きしますが、ソーラークッカーで作ったお料理はひょっとして腐りにくくないですか?」と訊いてきました。わたしはビックリして、「え!なんでわかるのですか!?」と、目を大きく見開いて訊き返してしまいました。その方いわく、太陽光で調理するということは抗ウィルスや殺菌作用のある紫外線が筒の中の食材にまで届くので、過剰なウィルスや菌の繁殖を防いでいる可能性があるとのこと。また、太陽光線には紫外線のほかにも赤外線なども含まれていて、宇宙光線的なものが真空管の中で響き合うことで、わたしたち人間がまだ知り得ていない現象が調理を通して生まれている可能性があるそうです。「この調理法は非常にユニークで興味深く、なぜか美味しくなるという理由はこれから解明されていくかもしれません」と、展示用のエコ作をジッと見つめておっしゃっていました。よくよく考えてみると、昼間の空にも数えきれないほどの星々が浮かんでいて、明るいゆえに見えていないだけなんですよね。太陽や美しい星々の光を浴びて作られるお料理だと考えると、ちょっとロマンチックになってきます♪ ちなみにわたしのエントロピーについての推測を話すと、「なるほど、あり得るかもしれません」と頷いていただき嬉しくなりました! 見た目や原理は原始的でありながら宇宙スケールで近未来的な調理法。そんなソーラークッキングでつくるおひさまコロッケのレシピをここから紹介していきます。
ガス代節約でしかもヘルシー!
ソーラークッカーでつくるお日さまコロッケ
(エコ作:2台/調理時間:1時間30分/コロッケ6~8個)
<材料>
ジャガイモ(中) 3個
玉ねぎ(中) 1個
コーンクリーム 大さじ3
塩 小さじ1
コショウ 少々
オリーブオイル 50ml
パン粉 4分の1カップ
(1)適当な大きさに切ったジャガイモを筒に入れて、横向きにセットして太陽の下に30分ほど置く
※少しかたさが残るくらいがちょうどいいので、熱しすぎに注意してください
(2)みじん切りした玉ねぎに塩小さじ1をよく揉み込んで、もうひとつのエコ作に入れて、縦にセットして、太陽の下に30分ほど置く
※エコ作が一台の場合はガスを使ってフライパンで行うか、(1)の工程を終えたエコ作使ってください
(3)陽が通ってホクホクになったジャガイモを、ボウルなどに移してめん棒やマッシャーで潰す
(4)陽が通って透明になった玉ねぎを(3)に投入して、コーンクリームを加えて、コショウを少々ふってよく混ぜる
(5)適量をとって小判型にまとめる
(6)オリーブオイルを皿に注いで(5)をまんべんなくつけた後に、パン粉をまぶして衣をつける
※写真は玄米粉を使用しています
(7)オーブントースターの大きさにアルミホイルを切って、オリーブオイルを少し塗る
(8)その上にコロッケをのせて、1,000Wで10分~15分間焼いてできあがり
ちなみに、(1)の工程でできたホクホクのジャガイモにバターをのせれば「じゃがバター」になります!また、(3)の工程でマッシャーしたジャガイモにハム、キュウリ、人参、玉ねぎを入れてマヨネーズでまぜると「ポテトサラダ」ができます! エコ作とジャガイモの相性は抜群のうえに汎用性がありますので、ぜひいろいろ作ってみてくださいね♪
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4月22日(土)アースデーの日に、香川県の美しい離島である豊島(てしま)で開催される『てしま Earthday Market 2017』ゲストとしてオフグリッドな暮らしの講演をさせていただきます! 香川県や岡山県のみなさま、ぜひとも聴きにいらしてください♪
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