3.11から8年…原発によって福島から追われた11人の証言
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話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回はドキュメンタリー映画をご紹介します。

 

■映画『福島は語る』(3月15日まで新宿K’S cinema、3月9日より渋谷ユーロスペースほかにて全国一斉公開)

 

毎年この時期になると3.11関連のニュースが増えますが、被災地に住んでいれば震災のニュースは毎日流れ、「津波」「原発」「放射能」の言葉も日常的に耳にします。まだ震災は終わっていません。特に福島第一原発事故で故郷を離れざるをえなかった人々は、「放射能」「賠償金」といった言葉で現在も傷つけられているのです。

 

ドキュメンタリー映画『福島は語る』は、原発事故で避難を余儀なくされた飯舘村や双葉町などの住人100人近くの取材から、仮設暮らしのお年寄り、避難先で出身地を言えない子どもたち、家も仕事も息子も失った男性……など。どの人たちも慣れ親しんだ日常を奪われ、想像だにしなかった環境に身を置き続けています。

 

「ある程度の年配者が寿命が縮まってでも故郷に帰りたいという気持ちはわかるんです」「こんな狂った人生になるとは夢にも思わなかった」「汚染されても私の故郷なんだ」……。

 

ふだん口にはしないけれど、カメラを向けられたことで話せる心のうち。ポロポロと涙を流して話す姿が胸に迫ります。監督の真摯な取材によって、悲痛な叫びが静かに語られていくのです。

 

8年がたっても知るべきことがまだたくさんある。それを知らされる作品です。

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