話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回は、「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」のご紹介です!
■「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」東京都美術館にて4月7日まで開催中
美術史家・辻惟雄氏が’70年に記した書『奇想の系譜』をもとに、江戸時代を中心に活躍した画家たち(岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳)に白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作が会したのが本展。自由かつ斬新な発想に満ちた江戸絵画の知られざる魅力にふれることができます。
なんでもこの「奇想の系譜」で取り上げられた6人は、葛飾北斎など江戸時代のそうそうたる画家と比べ“その他大勢”として語られていたのだとか。辻氏の本が出版されてからはそれぞれが注目され、徐々に評価が高まり、その結果のひとつとして’16年に開催された「若冲展」につながったというわけです。このときは待ち時間が最大4時間とその人気ぶりが話題になりました。
さて、肝心の本展。平日に訪れたものの混雑していて「若冲ブーム」「江戸絵画ブーム」「日本美術ブーム」を実感することになりました。8人もの画家のそれぞれの筆使い、色使い、画風などが楽しめて、見どころ満載。写実的で緻密な描写の若冲作品、ポップで遊び心のある芦雪作品、極太の線でユーモラスな白隠作品……など、自分なりの解釈と楽しみ方ができます。奇想天外な発想で現代人をも驚かせてしまう江戸の職人たちの技をぜひご堪能ください!
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