その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、吉本興業所属の“霊がよく見える”芸人・シークエンスはやとも。『ポップな心霊論』は、そんな彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!
【ホラー映画監督から聞いた怖い話】
友達の映画監督が、新作のホラー映画の上映会を行ったときのこと。
彼は、自分が撮ったはずの映画を見ながら、なぜか強烈な違和感を覚えたといいます。
すぐには、その理由がわからなかったのですが、映画が終わった瞬間、「Aくんがいなかったからだ!」と気付いたそう。
なんと、エキストラとして多くのシーンに出演してもらった友達の姿が、映画のどこにも映っていなかったんです。
監督本人が編集をしているので、知らないうちにカットしてしまったなんてことはありえません。
念のため、その場にいた友達にも確認してみましたが、みんなが口をそろえて「Aくんは映っていなかった」と言うんです。
そこで、上映し終わったばかりの映画を、もう一度最初から見直してみることにしました。
すると今度はちゃんと、あちこちのシーンにAくんが映っています。狐につままれたような気持ちになっていると、突然、携帯に着信が入りました。
その内容はなんと、Aくんがバイク事故で亡くなったという内容。
しかも、息を引き取った時間がちょうど、最初の上映会が始まったころだったそうです。
たぶん映画の内容より、この話のほうが断然怖いと思います……。
【PROFILE】
シークエンスはやとも
1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。昨年8月には本連載をまとめた初の著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売された。