■生徒の緊張をほぐすため金八先生が下ネタを
全国の中学校で校内暴力が社会問題化していた時代。第2シリーズで存在感を放ったのは、周囲の生徒に悪影響を及ぼす“腐ったミカン”として、教師から排除された不良少年・加藤優だ。
「警察に連行されるシーンもありますが、加藤を演じた直江(喜一)くんは、実際はすごく優しいお兄ちゃん。ヒロくんと同じ高3でしたが、年下の私のことをかまってくれて、休憩時間に屋上でバドミントンをしたりしました」
一方、ひかる一平は伊藤さんを子ども扱いしていたという。
「『子ども用の白いパンツをはいているんだろ』なんて、いつもからかわれていました(笑)。川上麻衣子ちゃんは、私よりも1つ年上なのですが、すごく大人っぽくて。撮影が深夜までかかったときは、家が一緒の方向だったから同じタクシーで帰ることも。麻衣子ちゃんはヒロくんの相手役だったので、ファンからカミソリや髪の毛、いやがらせの手紙が届くと嘆いていました」
金八先生を演じた武田鉄矢は、本物の先生のようだった。
「撮影に入る前は、生徒の緊張をほぐすために、ときには下ネタを交えて笑わせてくれます。人見知りだった私は、なかなか『先生、先生』といって近づけないタイプでしたけど(笑)」
撮影現場は、青春時代を過ごした思い出の場所なのだ。
「撮影が終わったとき、“卒業アルバム”をスタッフが作ってくれたんです。ところが取材でアルバムをお貸ししたら、そのまま戻ってこず……。お心当たりのある人は、返却してください」
【PROFILE】
伊藤つかさ
’67年、東京都生まれ。幼少期から子役としてドラマに出演。’81年にはアイドル歌手としてデビューした。’06年に20年ぶりに歌手に復帰、舞台、CMなど多方面で活躍している
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