第2次安倍改造内閣で、5人の女性大臣が誕生。さっそく本誌は、ホントに“女性が輝ける”日本になるのか、各大臣に取材を申し込んだ。しかし、大臣は忙しい。断られたり、返事を待ったり、再質問をしたりしているうちに、2人が辞めてしまい……。唯一、対面取材を受けてくれたのが、高市早苗総務大臣だった。

 

まずは総務省内の「女性の社会進出の支援」への取り組みを伺った。

 

「総務省では『男性職員が子どもと1年間向き合う率100%』という、男性の育児休業促進を含むアクションプランを8月に策定しました。今後1年で成果を数字で出したい。それから私のライフワークともいえるテレワーク(自宅で仕事ができる仕組み)に取り組んでいます。本省の課長以下に許可されていたテレワークを、総務省の全職員に拡大しました。在宅で仕事ができるテレワークは、育児や介護を両立しやすいと思います」

 

このプランが一般企業に波及すれば「女性が輝く日本」へ実際に近づくはずだが……。次に、選択的夫婦別姓について。

 

「現行法では、法律婚をした場合、戸籍で夫婦親子は同姓となるので、法律上は私も夫婦同姓で、通称として旧姓の高市を使用しています。パスポート名も『山本 高市 早苗』と2つの姓の併記です」

 

その経験をふまえ、つぎのような法律案を書いたという。

 

「婚姻届を出すときに、女性であれ、男性であれ、旧姓を通称として使用する旨を届け出ると戸籍の備考に記載され、免許証や住基カードなどにも新旧姓が併記されるとともに、雇用主にも職場での旧姓使用への理解を求める内容の法律案です。夫婦親子別姓にすると戸籍数の増大とともに行政事務作業が非常に煩雑になる。戸籍のファミリーネームを残したうえで、通称使用の利便性を高めるのが現実的です」

 

ちなみに、大臣の家の家事分担を教えてください。

 

「夫は、議員になる前はシェフだったので料理が上手。だからわが家の食事はすべて主人が担当です。私は料理が苦手で(笑)。それ以外の家事は私が担当しています。家事でも何でも、生産性の高いほうがやればいいんですよ。いまは、家族の問題を夫婦2人だけで抱え込むことが多い時代。できるほう、上手なほうが効率よくやるようにしないと」

 

“食事以外のすべての家事”のほうが大変そう……と感じたものの、リベラルな面もある大臣。来年の総務省男性職員の育児休暇取得率に注目だ。

関連カテゴリー: