にわかに高まりつつある、主婦の再就職熱。その夢を実現させるための最初の難関が、会社の面接だ。誰もが緊張するこの面接で、好感度をアップさせるテクニックがあるという!

 

「面接というのは、部屋に入った時点でほぼ決まっています。人の第一印象は、身だしなみ、振舞いなど、視覚的な要素が55%です。次に、話し方や声の出し方など、耳から入ってくる要素が38%。ですから、面接でいちばん大事なのは『相手からどう見えるか』、そして『どのように話をするか』。話の内容は、残りの7%程度だと思っていたほうがいいでしょう」

 

こう話すのは、元ANAのチーフパーサーで、現在、人創り企業『ストロークジャパン』の代表取締役を務める三枝理枝子さん。ビジネスコンサルタントとして、研修、コンサルティングを年間200以上、実施している。三枝さんが語る、好感度をアップさせるテクニックとは『そとづら力』。これがあるかないかで、面接の結果は大きく変わってくるという。

 

「『そとづら』がいいと言われても、多くの人は、ほめられた気がしないと思います。『外ではいい顔をしているけど、家では……』という意味で捉えられがちな言葉ですからね。でも、ここでいう『そとづら』とは、『外での装い』のこと。実際、『そとづら』のいい人は相手に好感を与え、逆に悪い人は不快感を与えます。『そとづら』を磨けば、不思議と『内面』もよくなっていくのです」(三枝さん・以下同)

 

そこで、実際の面接に役立つ『そとづら力』アップの方法を、三枝さんに教えてもらった。まずは身だしなみから。身だしなみの3要素は『清潔』『上品』『控えめ』だ。

 

 

【髪形】額・耳を出す。

【表情】口角を少し上げて、優しい目つきで相手を見るようにする。口紅はピンク、オレンジ系のものを。

【姿勢】背中に棒が1本入っているイメージで、背筋をピンと伸ばす。背もたれは使わない。

【手元】爪の長さは指先から1ミリ程度に。ラメの入ったものや派手な色のマニキュアはNG。手元にメモを準備し、質問などを書き留めるようにする。ただし「メモを取ってよろしいでしょうか?」と相手に確認してから。

【足元】ブーツはNG。ストッキングは肌色に近いものを。

【バッグ】高級ブランド品・キャラクターものはNG。黒・グレー・こげ茶などのシックなものを。

 

身だしなみの用意が整ったら、いざ面接へ。面接官と出会う、最初の瞬間の振舞いに気をつけよう。

 

「『失礼いたします』と言ったあと、挨拶(お辞儀)をすることです。『語先後礼』といって、言葉と動作をきちんと分けることで、洗練された振舞いになります。決して『ながら動作』をしてはいけません」

 

そして、面接官の質問に答えるときはハキハキと。

 

「質問に対する第一声で『あの〜』とか『え〜と』と言うと、自信がない印象を与えます。それから、面接官に聞かれる前から、自分の条件を言う人が結構いますが、まずは『聞かれた質問に答える』ことを徹底しましょう。答えは明確、かつ簡潔がベストです」

 

第一印象を変える『そとづら力』。面接に限らず、社会に戻ってからも役立つことが多そうだ。

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