「最初は口うるさかった両親ですが、初めて受けた模試で1位をとってきたら、ビックリ。その後は、持ち帰る成績にただただ、驚いていましたね」
そう中学時代のエピソードを打ち明けるのは、吉本興業初の東大卒芸人として知られる、お笑いコンビ・田畑藤本の藤本淳史(29)。高校は、有名進学校の私立京都成章高校へ「特待生」入学している。
「兄が中学から私立に通っていたので、両親には『お前は学費のかからないところで頼む』と言われてましたが、授業料は全額、免除でした」
中学2年で模試1位を取って以来、両親には「こんなにできて、大丈夫なんか?」とかえって引かれるようになってしまったとか。英語、数学、国語、理科、社会の5教科はいつもオール5。1度だけ、中学3年の2学期の理科が4だった。夏休みの自由研究をあと回しにし続けた末、9月1日に急ごしらえで提出したヒマワリの観察日記のせいだという。
「僕、ギリギリまでサボりたい性格なんですよ。だから、中間や期末のテストの勉強も直前までやりたくない。でも、すでにクラスの中で『頭いいキャラ』になっていたので、点数が悪かったらまずいなという危機感がありました。だから、恥をかかないラインまでサボるため、予定を立てて、一夜漬けしてましたね。受験勉強も、同じ要領でした」
すべては楽をしたいがため、中学1年生から続けてきた「計画的一夜漬け」。その経験を応用し、独自に受験勉強の計画を立てたという。結果、みごと「特待生」入学を果たし両親は大喜び。続く大学受験では東京大学工学部を志望した。
『高校2年生のとき、三者面談で先生に『東大を受けます』と言ったら、隣の母は『えっ!?』って、また引いてました」
それでも「好きなところへ」との両親の言葉を得て、東大に現役合格。浪人せずにすんだことから、またも両親から感謝された。
「就職先も『好きなところにしたらええ』って言われていたので、じゃあ芸人になるって言ったら『お前、何考えてんねん!』って。さすがにこのときばかりは怒らせちゃいました(笑)」