今、全国のネコ好きの間で「一度は泊まってみたい」といわれているのが、大分・由布院温泉にある宿「オーベルゼ レ・ボー」だ。ここでは「ネコの中居さん」が大活躍している。
中居さん役は、スス(メス・5)、その子のヨリ男(オス・3)とアラシ(オス・2)、さらにススの妹のジジ(4)とその子、ヤマト(オス・3)の5匹。1日2組限定ながら、ここでは宿泊客は、ネコたちと遊び放題なのだ。
チェックインしたあとは、部屋の扉を10センチほど開け、出入りできるようにしておけば、ネコたちが次々と部屋を訪れる。「遊んで!」とじゃれてきたり、布団に入ってきて添い寝してくれたりと、たっぷりとネコ流の「おもてなし」をしてくれる。
宿は’07年にオープン。オーナーの中島久美子さんによれば、最初の1年ほどはごく普通の宿だった。
「それが、当時、飼っていたネコが自然とお客さんにかわいがられるようになって。2年目からは、ネコ好きの方々のための宿に特化したんです」(中島さん・以下同)
現在では開館当初に比べ、売り上げは約5倍になったそう。もちろん、地元産の新鮮な食材を使った手料理や、源泉100%の掛流し温泉も人気の理由だ。
「1年前、足を捻挫された女性が泊まりに来られたんですが、夜、ヤマトが足をずっとなめてくれたそうで、『すごく元気になりました!』と笑顔で帰っていかれました」
5匹は部屋を交代で訪問。みんな人なつこく、滞在客を決して飽きさせない。
「いちばんの人気はヨリ男。甘えん坊で体重は現在、7キロ以上もあるんです(笑)。お客さまから『至福のひとときを過ごせました』と言っていただけたときがうれしいですね」
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