「貯金や年収などの生活資金があるシニアと異なり、若い人は働き方と収入にまで影響を及ぼします。若い人ほど、準備をしっかりしたうえで田舎暮らしを始めましょう」

 

そう語るのは、自身も東京から福島県の山村に移住して10年以上になる、「田舎暮らしライター」山本一典さん。いま、田舎暮らしを始める若者が増えているという。しかし、都会の生活に疲れ果てたからといって、いきあたりばったりで生活できるほど、田舎暮らしは甘くない。そこで、山本さんに“田舎暮らしの心得”を教えてもらった。

 

【1】基本的にプライバシーはないものと心得よう

【2】人間関係がとにかく密。悪口は言われても気にしない

【3】失敗してまた都会に戻るのも難しい。移る前に家族とよく話し合いを!

【4】自分が田舎で何をやりたいのかを明確に!

【5】孤独が好きな人なら、都会にとどまるべき

【6】隣が移住者の家は買わないほうが賢明

【7】3代たたないと「よそ者」は抜けないと意識しておこう

【8】地域の集まりには、積極的に顔を出そう

 

「まず、なんといっても人間関係。田舎の人は道路や川の清掃や消防活動など、お互いに助け合いながら地域を守ってきました。そのぶん、よくも悪くも人間関係が密。プライバシーは基本ないものと考え、悪口は密接な人間関係の息抜きなんだと真に受けず、『結(ゆい)』の精神で生きましょう」(山本さん・以下同)

 

また、そもそも過疎化に悩む町には仕事が少ない場合も。

 

「新規就農も簡単ではないので、事前の情報収集はもちろん、明確な目標と計画、そして『うまくいかなくて当然』という、心のゆとりも忘れずに」

 

「都会から来た」というプライドから、「自分のほうが正しい」などと移住者同士が張り合って、トラブルの火種になることもあるそう。移住者同士で固まるよりは、地元の住民に一日も早く溶け込めるよう努力しよう。

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