何かが必要な人、何かを処分したい人、その両者をマッチングさせれば、お金を出して新しくモノを買う必要はない。結果、資源を無駄にすることもなく、エコにも貢献できてしまう−−。

 

東京都西東京市の住宅街。ふつうの一軒家の玄関先に、「0円均一」のロゴの入った段ボール箱が。のぞいてみると、鍋やお皿、置物、メガネケースなど、まだまだ使えそうなモノがたくさん。

 

これは通りがかりの人に向けた「ご自由にどうぞ」ボックスだ。発案者は、西東京市に住む美術家の高島亮三さん。

 

「以前住んでいた杉並区の西荻窪で、自宅前に不用品を出している人がちらほらいたんです。いろんなモノをいただいてとても助かったので、同じことを西東京市でもできないかと、まずは自宅の前で始めてみたら、すぐに段ボールがカラになったんですよ」(高橋さん・以下同)

 

やがて高島さんの取り組みに西東京市が注目。毎年5月に開催される「西東京市環境フェスティバル」内では、市民が不用品を0円均一の段ボール箱に入れて持ち寄るイベントも開催されるようになった。

 

「とはいえ、基本は個人宅の前に出してもらうもの。いつでも、誰でも始められるよう、ホームページには印刷用の0円均一のロゴをアップしてあります。じわじわとでも、この動きが広まってくれればいいですね」

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