「青春18きっぷと格安航空会社(LCC)を組み合わせれば、究極の格安日帰り旅行が可能です。土日のどちらか1日だけ息抜きに旅行するなら、時間のない主婦の方でも、家族の理解や協力が得られやすいのでは」

 

そう話すのは、旅行ジャーナリストの鎌倉淳さん。ご存じ、青春18きっぷは、JRの普通列車と快速列車が1日乗り放題になる期間限定のきっぷで、’15年春の利用期間は3月1日〜4月10日。1枚11,850円で5回利用できるため、1回あたり2,370円。これにLCCを組み合わせれば、行動範囲はぐっと広がる。

 

「行くからにはドンと遠くへ出かけるほうが、達成感があります。東京や大阪からなら、北海道か九州がおすすめです」

 

そこで鎌倉さんが提案するのが、東京と大阪を起点にした、北海道と九州の旬な観光地を巡るコース。

 

「九州なら鹿児島へ。来年『明治日本の産業革命遺産』として、世界遺産登録の可能性がある鹿児島市の『尚古集成館(しゅうこしゅうせいかん)』を、一足早く訪ねてみてはどうでしょう。グルメ好きの方は、指宿市で新ご当地グルメ『温たまらん丼』を食べ、さらに温泉、黒豚を堪能するコースも楽しいですよ」

 

北海道コースは、今クライマックスまっただ中の朝ドラ『マッサン』の舞台・ニッカウヰスキーの余市蒸留所を訪れる旅。そこで本誌記者が実体験してきた。

 

早朝5時前に東京駅へ。「快速エアポート成田」で空港に。「事前にネット上で『ウェブチェックイン』の手続きをすませておくと便利です」(鎌倉さん)。飛行機で新千歳空港。そして『快速エアポート』で小樽まで。さらに2両編成のローカル線で約25分、余市駅に到着。時刻は13時近く。蒸留所内のレストランでラム肉を堪能し、蒸留所見学ツアーに参加。試飲でほろ酔いつつ、余市からサッポロビール庭園へ。生ビールにジンギスカンで、幸せ〜。そして、新千歳空港から成田へ飛び、JRで東京駅に帰還、時刻は24時29分。

 

さて、交通費を計算してみると――。LCCの往復運賃13,340円+18きっぷ1回分2,370円で、計15,710円。食事代を入れても、なんと2万円未満!コスパ抜群、大充実の弾丸旅行だった。

 

「時間が限られている弾丸旅行では、『北海道でカニを食べる』など目的をハッキリさせて出かけるのがベター。温泉なら温泉、グルメならグルメでテーマを絞ったほうが旅の満足度が高くなります」

 

計画を立てるのもまた旅の醍醐味。じっくり悩んで、納得のいく旅を!

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