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「じつは現段階では“水素水に効果がある”というエビデンス(証拠)はありませんが、まだ“水素”という文言を入れるだけで、売れ行きが全然違うんです」と本音を漏らすのは、ある飲料メーカーの社員。

 

今年もっともブームになった健康法と言えば、水素水。ブームの発端は、“水素”そのものに、さまざまな健康効果があることを、日本医科大の太田成男教授が医学誌『ネイチャー・メディスン』で論文を発表したことだった。

 

ところがこれに一部メーカーが便乗。“水素”を冠した商品を次々と発売し、市場規模は一気に200億円規模にまで拡大した。だが、物理学者の菊池誠・阪大教授は、行き過ぎたブームにこう警鐘を鳴らす。

 

「水素が人体に与える影響については、現在、世界中でさまざまな臨床実験がおこなわれています。その研究次第で、(水素だけでなく)水素水が人体に有効だと証明される可能性はもちろんあります。期待の分野でもあるんです。ところが、一部の飲料メーカーは、消費者に広まる『水素水は健康にいい』というイメージを利用して、儲けようとしています。私はそれが許せません」

 

前出の飲料メーカー社員も「悪質なメーカーのせいで、このままでは水素水の効果が証明されても、誰も見向きしなくなるのでは……」と危惧しているという。

 

そんな水素水と並んで、この1年で爆発的にヒットしたのが、ジュースクレンズ。1~3日間、生の野菜やフルーツを使ったジュース以外、いっさい口にしない“プチ断食”でデトックスするダイエット法だ。

 

ローラ(26)やマギー(24)、藤原紀香(45)らも次々とブログで紹介していたが、彼女たちのブログを見ると、最近は全然登場しないありさま。熱烈にジュースクレンズをアピっていた人気モデルを取材すると、匿名で「身体に合わず、お腹を壊したのでやめました」との回答まで――。都内で専門店を出すオーナーに聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

 

「原料のフルーツや野菜が高価なうえに、作ったジュースも日持ちがしないので、売れ行きが落ちてきたいまは、閉店する店も出始めています」

 

もちろん、今も愛用している有名人もいる。保田圭(35)は、自分に合った方法で上手に愛用中だという。

 

「最近は身体の疲れを感じたときだけ飲んでいます。むくみがスッキリして、便通も良くなりますよ」

 

次々と流行する「健康ドリンク」。ブームに踊らされず、自分に合った方法で取り入れることが何より大事――。

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