日雇い労働者の町として栄えた西成にいまあふれるのは、1泊1,000円前後の簡易宿泊所――通称“ドヤ”に暮らす流れ者や、生活保護を受ける老人、そして路上生活者たち。そんなこの町の真ん中で、変わらぬ味を供し続ける夫婦がいる。幼いころに脊椎カリエスを患った西成出身の店主と、その夫をいちずに愛する神戸出身の元お嬢様。おしどり夫婦とワケありおっちゃんらが紡いだ、65年の物語――。...

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