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「20代からずっと“白馬に乗った王子さま”がいつか迎えに来ると思っていました。でも、47歳のときに友人から紹介されたのは、王子さまとは程遠い人。バブル時代の私なら絶対に選ばなかったけど、交際していくうちに、私が相手に求めていたのは、彼のような素朴な優しさだったと気づいたのです」

 

そう語るのは、50歳で結婚したエステティシャンの相澤美佐子さん(52・仮名)。全体の婚姻数が減少するなか、相澤さんのように50歳前後で結婚する女性は逆に増加中。再婚カップルも多いようだが、初婚の“アラ50”女性が急増している(厚生労働省・平成27年人口動態統計より)。

 

「“婚活”現場でも“アラ50”世代が目立っています」と話すのは、結婚相手紹介サービス「ツヴァイ」の広報担当者。

 

「全女性会員のうち45〜54歳が占める割合は18.6%。10年前の3.3倍に増えています。また、ほかの世代と違い、条件だけではなく、価値観のマッチングにより結ばれるケースが多いのも特徴です」

 

高学歴、高収入、高身長の“三高”が結婚相手の条件だったバブル期から30年。“イケイケ”だったバブル女子も、今やアラ50。初婚の“アラ50”女性急増の裏には、いったいどんな背景があるのだろうか。”“大人女子”に詳しい作家の横森理香さん(54)は、“アラ50”世代の結婚についてこう語る。

 

「仕事も遊びも恋愛も“イケイケ”のバブル時代を20代で過ごした女性のなかには、その勢いで40代まで駆け抜けた人もいました。でも、そんな彼女たちも今や“アラ50”−−。もう頑張らなくてもいいと思ったり、偽りの自分を演じる気力も体力もなくなったりしています。そうしたムダな力が抜けたとき、イケメンとか高収入といったこととは別の物差しで、男を見ることができるのでしょう。恋愛に関してポジティブなのもバブル世代の特徴。ただ、“アラ50”になると、同世代で命に関わる病気になる人も出てきます。なんとなく先が見えた人生において、一緒に歩いてくれるパートナーを探そうとするのは自然な流れなんです」

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