入学時の大出費をすぐカバーする「学費駆け込み寺リスト」

「受験シーズン到来で、受験生の子を持つお母さんたちはいま正念場を迎えていることでしょう。けれど大変なのは、受験だけではありません。合格の知らせを聞いた途端に、入学金と授業料を納めなくてはならないのですから、教育費の負担が家計にズシリと重くのしかかってきます」

 

そう話すのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。給与カットや相次ぐ増税で、学費の支払いが苦しいという家庭も多い。緊急に教育費が必要になったという家庭も含めて、教育費をなんとか捻出する方法はないのだろうか?そこで、荻原さんが対策として、入学時の大出費をすぐにカバーする『学費駆け込み寺』リストを上げてくれた。

 

「奨学金をとらせることは基本中の基本です。一般的なのは独立行政法人日本学生支援機構(旧・日本育英会)の奨学金制度で、主に優秀な学生を対象とする無利子の第一種奨学金と、普通の学力でも借りられる有利子の第二種奨学金があります。奨学金だけで厳しいのであれば、国の教育ローンという手があります。日本政策金融公庫といって、低利子で高校・大学の学費を子供1人につき上限300万円まで年利2.45%で借りることができます」

 

日本政策金融公庫には所得制限があり、子どもが2人の家庭なら所得890万円(事業所得者680万円)まで、子ども3人なら990万円(同770万円)までなどと定められている。返済も在学中は、元金は返済しなくてもよく利子のみの返済が可能。返済期間は最長15年で、社会人になってから本人が自分で返すこともできる。

 

「専門性の高い学部に入学するケースでは学費が足りないことがあります。また、国の教育ローンで審査に通らなかった場合は、全国に13あるろうきんの教育ローンも低利で力が入っています。ちなみに現在、関東と山梨の1都7県を営業エリアにする中央ろうきんは、会員になれば、最高借入額は1千万円で金利は固定金利で1.7%。10年を超えて借り入れる場合は2.2%ですから無理のない範囲で返済計画を立てることができると思います」

 

家計が厳しく、これからローンを考えようという家庭では、駆け込みで手続きしようとすると審査に通らなかったり、納入期限までに間に合わなくなったりすると一大事。予約をして必要がなくなればキャンセルすることもできるので、準備は早めにしておいたほうがよさそうだ。

 

 

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