庶民の味方であるはずの、キャベツも白菜も、卵も豚肉も何もかも高い!最近、スーパーでため息をついた方も多いのではないでしょうか。この悪い物価高はいったい、いつまで続くのでしょう?経済ジャーナリストの荻原博子さんに解説してもらいました(以下は荻原さんの発言です)。

 

「農林水産省の調査でも、平年と比べてキャベツの価格は142%、白菜は135%、物価の優等生と言われる卵も前年比121.7%、豚肉も126%と高く、私たちの実感を裏付けています。消費者物価指数も、総合指数で前年同月比プラス1.5%、6カ月連続で上昇しています(総務省発表)。

 

では、今の物価状況は、政府や日銀の目指したインフレといえるのでしょうか。答えはNOです。インフレとは、モノの値段が上がり続け、貨幣価値が下がり続けることをいいます。日銀も、まだデフレ脱却宣言をしていません。

 

今後、継続してモノの値段が上がるためには、給料が上がることが必要です。消費者の給料が上がる→増えた給料でたくさんモノを買う→モノが売れるから増産する→増産のために人を増やす→雇用を確保するために給料を上げるという好循環があってこそです。

 

現状は、輸入品やエネルギー価格の高騰、気候条件などの影響を受けたモノの値段は上がっていますが、基本給は上がっていません。春闘が始まりますが、基本給は上がるのでしょうか。

 

経団連は6年ぶりにベースアップ要求を容認。また連合は1%以上のベースアップを要求すると報じられています。景気回復も近いムードは感じますが、残念ながら、一部業種に限られるようです。

 

ただ、一部ですが、給料が上がる方もいることは、これまでとは違う明るい側面です。恩恵を受ける方はぜひ、海外ではなく、国内でお金を使っていただきたいと思います。地方経済はまだ冷え切っていますから、旅行などして地方にお金を落としてください。

 

今後の物価について、エネルギー費の高騰から考えると、このまま上昇する可能性が高いとのではないかと思います。

 

4月からは消費税増税があり、国民年金や厚生年金の保険料も上がります。給料はなかなか増えないわけですから、財布のひもはギュッと締めておきましょう。用心するに越したことはありません」

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