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「信用金庫は中小企業や個人向けの金融機関ですから、口座に500万円の預金があれば得意客ともいえます。もしかすると、自分専用の担当者がつく可能性もあります。細かな相談にも乗ってくれるなど、VIPのような対応が期待できます」

 

こう語るのは、元メガバンク支店長の菅井敏之さん。48歳で銀行員から不動産投資家に転身し、今では6棟のアパートのオーナーとして年収7,000万円。おカネを貸す銀行員の立場と、不動産オーナーとして銀行を使う立場の両面から、おカネを殖やす選択肢をわかりやすく解いた著書『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)はベストセラーになった。

 

“給与の振込先をメガバングにするか、信金・地銀にするかで、お金の増え方が変わる”と断言する菅井さんに、その違いを聞いた。

 

「理由もなくメガバングを使っている人は、おカネが増やせない人です。メガバングのおもな顧客は大企業。では、私のような個人事業主や一般家庭を相手にするのはどこかというと、地元の信用金庫であり地方銀行です。身の丈にあった金融機関を選び、賢く利用することが、おカネをためるのには重要なんです」

 

金融機関の最大の役割は、安い金利で長くおカネを貸してくれるという点。住宅ローンや教育ローンなどがそれだ。ローンのためには信用を積み立てておく必要がある。具体的には、預金などの実績を金融機関に残しておくことだ。

 

「ところが、メガバンクの審査はたいへん厳しいものです。しかし信金は、まじめに積み立ててきた信用できる人にはおカネを貸そうとするわけです。早めに口座を持って、少額でもよいので積み立てをすると、将来、大きな信用になりますよ」

 

さらに信金の大きな特徴は、信用が親から子へ引き継がれていく点。

 

「信金に務める行員は、その地域の出身者ということが多いです。ということは、自分の親や祖父母を知っている可能性があります。つまり、家庭の背景を知っているので、何代にも渡り信用が継続するわけです。これは、行員の転勤が多いメガバンクだと難しい話です。親と同じ地元の信金などで口座を開いて、親の信用を引き継げば、将来的にとても有利。ローンや資金調達も受けやすいでしょう」

 

おカネとともに信用も預けるから、「信用金庫」なのだ!

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