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安倍晋三首相(65)が2月29日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて会見を開いた。対策本部には姿を見せながらも、これまで会見を開くことのなかった安倍首相。コロナウイルスに関して、初めて1人で国民と向き合った。

 

会見で臨時休校について言及した安倍首相は、新しい助成金制度を創設し保護者の休職に伴う所得の減少に手当てをすると発言。「正規、非正規問わずしっかりケアをする」とも述べた。またウイルス検査について「必要な検査が確実にできるよう国が仲介する」とし、PCR検査に医療保険を適用するとも表明した。

 

いっぽう休校要請について「判断に時間をかけているいとまはなかった」「3月の実施は断腸の思い」としながらも、急な舵取りともいえる判断の具体的な根拠は示さなかった。また19年度予算の予備費を使った緊急対応策を明かしたものの、内容については「10日程度のうちに取りまとめる」と述べた。

 

そんな安倍首相の会見に対し、主要野党の党首はどう反応したか。立憲民主党・枝野幸男代表(55)はTwitterで、党のホームページに掲載された逢坂誠二政調会長(60)のコメントを紹介している。

 

逢坂政調会長は安倍首相の会見について「期待に比して、施策の内容や国民へのメッセージに新味はなく、大変残念だ」と切り出し、「新たな助成金制度についてもその具体的な内容は不明」「新たな立法措置や野党への協力要請などにも触れたが、これも内容が全く不明である」とコメント。「経済的影響を最小限に食い止めるためにも、大規模な財政措置を至急講ずることを求める」「立憲民主党は最大限協力をしていくことに変わりはない」ともつづっている。

 

国民民主党・玉木雄一郎代表(50)はTwitterで《う~ん。総理の会見、新しい話がない。国民はもっと具体的な話を聞きたかったはず》《この程度の内容は基本方針を発表した時点で語るべきだった》と苦言。いっぽうで《とは言え、新法の策定も含め野党にも協力を求めるとのことなので協力していきたい。具体的な提言もあるので、速やかに与野党党首会談を開いてもらいたい》との意欲も見せている。

 

共産党・志位和夫委員長(65)は厳しく追及している。安倍首相が一斉休校要請について《科学的根拠は何ら語られなかった》とつづり、さらに《首相は、きちんとした記者会見を開き、都合の悪い質問も含め、ぶっつけ本番の質問を十分に受け、自分の認識、自分の知見、自分の方策を、自分の言葉で語るべきだ》とその姿勢を批判した。

 

そのいっぽうで社民党・福島瑞穂代表(64)はジャーナリスト・江川紹子氏(61)の投稿をリツイートするに留めている。江川氏は安倍首相が会見を切り上げるなか「まだ質問があります」と投げかけていた。「超過している」との説明があったが、首相動静を見ると会見後の予定は「私邸着」に。そのため江川氏は《うっそ~ うちに帰るだけなら、もう少し答えてくれてもいいじゃん!》と投稿していた。

 

新たな場所で感染が報告されるなど、新型コロナウイルスに揺れる日本。首相ひいてはすべての政治家の手腕に期待がかかっている。

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