「最初から高熱が出る方もいますが、熱が一度下がって落ち着いた後、再び上がる人もいます。最初に38度で、3~4日で37度台に下がり、6~7日目に39度台まで上がった例が。これも理由はわかっていませんが、2度目の発熱のほうが高い傾向があります」
米国では川崎病に似た症状も見られ、血栓も症状に挙げられている。重篤になると退院するまで長期間かかると嘆くのは、コロナ感染者を受け入れる関西地方の大学病院の現役看護師だ。
「1~2カ月は間違いなく入院することになります。人工呼吸器をつけた方は、肺に多大なる負担がかかってしまいますから、PCR検査が陰性になってもしばらく呼吸器を外せないことも多いです。重篤患者さんは、やはり60歳以上の高齢者が多いですね。女性よりも男性が多く、糖尿病などの既往歴のある方が、どうしても重篤化しやすいです。とはいえ、何も疾患がない方でもいきなり重篤化するのが、コロナの怖いところです。
最近では、既往歴のない20代の女性が重篤化したケースがありました。人工呼吸器をつけて経過が良好となり、PCR検査も2回陰性で一般病棟へ移ったのですが、直後に容体が急変。再びICUに戻ってしまいました。陰性になっても症状が悪化することもある。改めてコロナの怖さを感じています」
前出の筋野院長は、コロナに感染した軽症者で自宅療養する人に、必ずこう伝えているという。
「『最初の10日目くらいまでは特に注意してください』と念を押しています。10日目以降はそう悪化しないので、『それまで頑張りましょう』と励ましているんです」
前出の上理事長も、解除後こそ警戒すべきだと強調する。
「第2波を防ぐことは難しいでしょうね。いままでのように継続して個人個人が気をつける生活は大切です。検査数も徹底的に増やすことが今後、重要だと思います」
“コロナ前の日常”に戻りたい気持ちは皆同じだが、緩み切って感染爆発を引き起こさないよう、今こそ細心の注意を払いたい。
「女性自身」2020年6月2日号 掲載