「死亡率が、かつては欧米より低いと称賛されていましたが、7月23日時点で、日本の100万人当たりの死亡率7.8人は東アジア諸国のなかで最悪になりつつあります。優等生国とされる台湾の27倍、中国の2.4倍、韓国の1.4倍と、差は広がるいっぽうです」
危機感をこう露わにするのは、神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センターのユウ・ヘイキヨウ教授。
日本の新型コロナウイルスの感染者数が危険水域に突入した。7月23日の感染者数は東京都の366人を筆頭に、愛知県や福岡県など各地で過去最多を更新。全国トータルでも981人と最多となり、勢いは増すばかり。
NPO法人「医療ガバナンス研究所」理事長の上昌広氏はさらなる感染拡大を予想する。
「感染者は今後も爆発的に増えていくでしょう。現在の東京のように、北京では6月に感染者が増加しました。北京は人口約2千万人のうち、すでに1千万人超にPCR検査をし、徹底した対応で抑え込みに成功しました。いっぽう、人口約1千400万人の東京で行われている検査数は、1日わずか4千件ですからね」
空前絶後のパンデミックが間近に迫っているなか、政府は経済優先の姿勢を強めている。その中心を担う肝いりの政策が“GoToトラベルキャンペーン”だ。
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