警視庁警備部警護課で6年間SPを務め、いまは「身辺警護SP学院」の講師としても活躍している伊藤隆太さんに話を聞いた。
「私は小渕恵三元首相の警護も務めたことがありますが、基本的にはポリスボックスを置いての警護で、道路の封鎖まではありませんでした。しかし私が以前、安倍前首相のお宅を確認したところ、付近の見通しもよくはなかった印象がありました。そのために通常よりも警備に従事する員数を多めに割いているのかもしれません。
また一つの可能性としては、警視庁が“何らかの情報”をつかんでいるために、警備レベルを下げていないということも考えられます。警備費用の基本は人件費。何人でどのくらいの期間を担当するか、ということになります」
永田町関係者によれば、安倍前首相の場合、外出の際につくSPなども含めると、24時間体制のために警備担当者は30人ほどになるという。警察官の平均年収は約700万円なので、人件費だけでも1年間で2億円を超える計算だ。
警視庁は、なぜ安倍前首相への“忖度”を続けているのか?前出の有馬さんによれば、
「警視庁が、現在の菅政権に対して大きな影響力を及ぼす重要人物と判断しているということです。また実は永田町では、来年の秋の自民党総裁選に安倍氏が出馬するのではないかという情報も流れていますし、自民党内には再々登板を期待する声もあるようです。おそらく警視庁も、その可能性を重要視しているのでしょう」
体調不良が辞任の理由となった安倍前首相だが、夕刊フジのインタビューでは回復へ向かっていることを明かしている。
《新しい薬が、大変よく効いている。今後、8週間に1回のペースで、数回投与すれば終わる》(11月7日付)
来年秋には、安倍氏が2度目の首相返り咲き!? 異例の厳重警備には、“驚愕の政界未来図”が秘められていたのか。
「女性自身」2020年11月24日号 掲載