東京都の小池百合子都知事(68)をはじめとする神奈川県、千葉県、埼玉県の知事たちが1月2日、政府に緊急事態宣言を要請した。各メディアによると、政府は経済への影響などを考慮し、緊急事態宣言発令の要否を検討するという。
「『GoToトラベル』の停止や飲食店などに出していた時短縮要請が終了する1月11日までに、次の対策を判断する予定でした。ですが大晦日に東京は感染者数が1337人を記録。神奈川や千葉など他の地域でも、過去最多の発表が相次ぎました。専門家からは『2週間を待たずに医療提供体制が崩壊する』と、いっそう強い対策が求められています」(全国紙記者)
西村康稔経済再生担当相(58)は12月30日、Twitterで「国民の命を守るために緊急事態宣言も視野に入ってくる」とその可能性に触れていた。西村氏の発言からわずか3日で、緊急事態宣言の発出が現実味を帯びてきたのだ。ネットでは賛否の声が広がっている。
《緊急事態宣言なんて出したって強制力もないのに何も変わらないと思うが何か意味があるのかな…》
《今更感は否めないけど 何もしないよりはマシ なんとか感染拡大を防いで欲しい》
《緊急事態宣言、出すこと自体は構わない。しかし、二回目なんだから、コストと利益について想定される金額を算出し公表しなければならない。また、不利益を被る人々にどう補償するのか説明せよ》
緊急事態宣言が要請されたことにより、もっとも注目されるのは菅義偉首相(72)の判断だろう。
「GoToトラベル」の全国一斉停止を発表した12月14日夜、銀座のステーキ店で8人と忘年会に出席して批判された菅首相。国民に向けて、「反省している」と詫びる事態となった。それ以降、年末年始にかけての菅首相はどうだっただろうか。
多くの国民が正月休みを迎えるにあたり、菅首相は12月25日に官邸で記者会見を行った。「年末年始で感染拡大を食い止めることができるように」と述べ、「静かな年末年始」を呼びかけた。
12月28日、菅首相は記者団の取材に「国民のみなさんの命と暮らしを守るため、先手、先手で対応するために、全世界から外国人の新規入国者の停止を発表させていただきました」とコメント。だがすでに、英国で見つかった変異種の感染者は国内で確認されていた。政府は入国制限を強化したが、28日にも南アフリカで見つかった変異種の感染者が報告された。
感染者が1000人を超えた12月31日、「明らかに増加傾向にあり、大変厳しい認識を致しております」と危機感をのぞかせた菅首相。記者から緊急事態宣言の可能性について問われると、「まず、今の医療体制を確保して、感染拡大回避に全力を挙げるのが大事」とコメント。さらに追及されても「今申し上げた通り」と、具体的な発言は回避した。
新年を迎えた1月1日、菅首相は「国民の皆様の命と暮らしを守り抜くことを固くお誓いし、感染拡大防止と経済回復に、引き続き総力を挙げて取り組む」と年頭所感を表明。いっぽう同日に神奈川テレビで放送された番組では、「ブレーキとアクセルを踏みながら、あるいは同時に踏むこともあるのだろう。私自身、悩みながら判断をしてきている」と述べていた。
決意ばかり口にするいっぽう、具体的な方針には触れない菅首相。緊急事態宣言が叫ばれるなか、どう判断するか不安視する声が広がっている。
《菅首相は何が先手先手なんだか。 結局、東京都に要請される形》
《東京都と首都圏3県は緊急事態宣言要請、果たして菅首相にはその宣言に対しての判断力と決断力があるかな? のらりくらりとやってたら、まず首相としてダメと判断されて、更に支持率低下を招くかな?》
《緊急事態宣言と支援策をセットにしないと経済は餓死するけど、菅政権はどうすんだろね。やっぱ自助なんだろか?》