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「今のところ結婚の予定は御座いません。家族や友人たちに相談しつつ、たくさんの協力を受けながら過ごしております」

 

昨年11月12日、ブログでこのように第1子の妊娠を報告したのは最上もが(31)。世間からの反響も大きく、新年には「これからも、自分のことに関しては 自分が伝えたいことはちゃんと伝えて 守りたいものはちゃんと守って 貫きたいことは貫いて生きていきます!」と決意を表明していた。

 

またモデルのMEGBABY(38)も、三代目 J SOUL BROTHERSのELLY(33)との間に男児が誕生。こちらも入籍はせず、今後は互いにパートナーとして子育てをしていくという。

 

彼女たちのように、結婚せず母親になることを選ぶ「選択的シングルマザー」。芸能界でも注目を集めたように、国内では増加傾向にあるという。彼女たちの背景には、一体どのようなものがあるのだろうか?

 

選択的シングルマザーの事情にも詳しい、恋愛ジャーナリストのおおしまりえさんに話を聞いた。

 

「選択的かそうでないか以前に、『両親2人ともそろっていることが正義』といった価値観は古くなっています。今の時代、離婚があったり、ステップファミリーがあったりというのが広まってきたなかでの流れだと思います。大切なのは両親がそろっていることではなく、それぞれの関係性のなかでしっかり子どもに愛情を注いでいくことでしょう」

 

また離婚したシングルマザーとの違いについて、おおしまさんはこう指摘する。

 

「世間のイメージとして、選択的シングルマザーと離婚したシングルマザーが混同されている印象があります。ただ、同じシングルマザーでも心理的な部分が異なります」

 

おおしまさんの知る選択的シングルマザーの多くは、30代前半から中ごろの女性。意外にもポジティブな女性が多く、ひとり親で辛さを感じているといった印象はないという。

 

「離婚したシングルマザーは、パートナーシップがうまくいかなかったことからマイナスな気持ちで再スタートを切っている人も少なくないでしょう。いっぽうで選択的シングルマザーは、『自分ひとりでやっていく』というベースでスタートしています。そのため、ポジティブな人が多く見受けられます」

 

そんな選択的シングルマザーの大前提として、「経済的に自立していること」が共通しているという。キャリア的にも自営業や管理職レベルの会社員など、時間的に融通が利かせられる立場の人が多いようだ。

 

社会生活に自信を持つ彼女たちだが、「『自分ですべてやっていく』という気持ちの面での責任と、経済的な面での責任はワンセット」だという。その子育てぶりについて、おおしまさんはこう語る。

 

「本当に楽しそうです。自分が子育てを全部やらなくてはいけないことは、良くもあり悪くもあるそうです。ただ頼る人がいないからこそ、『まずは自分でなんとかする。ダメそうであれば他の人にお願いする』といったことを割り切ってされています。家事代行やベビーシッターといったサービスも、積極的に利用している印象です」

 

そういった姿に、おおしまさんは“タフさ”を感じるという。

 

「スタート時がひとりだからなのか、『なんでも頼ろう』といった感覚の強い人が多い気もします。すごくタフだなと思いましたし、大切な感覚です。『ひとりで育てなければいけない』といった覚悟からくる強さなのかもしれません」

 

また彼女たちが毅然とした態度をとることで、世間のまなざしも変わるという。

 

「もともと自立心が強いというのもあると思いますが、彼女たちが差別されたり批判されたりするシーンはあまりないそうです。

 

また彼女たちは、『選択的シングルマザーでごめんなさい』とへりくだった態度は取らないようにしているそうです。自分を卑下してしまうと、『やっぱり両親がそろっていたほうがいいよね』といった不要な批判を受けることにもなりかねません。そのため、『自分で選んだことだから』と堂々とするよう意識しているそうです」

 

多様化する家族のかたち。選択的シングルマザーたちは、自信と覚悟を持って子育てに励んでいるのだ。

恋愛ジャーナリスト・コラムニスト・イラストレーター

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