■女性側にも原因がない訳でもない
多様性の重要さを訴える桜田氏。だがいっぽうで、企業で女性の役員登用が進んでいないことについて「女性側にも全く原因がない訳でもない」と付け加えた。「与えられれば(チャンスを掴みにいく)という方はいるが、自ら(チャンスを)取りに行かれる方はまだまだ多くないように感じている」と述べた。
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言した森氏を、「論外」と一蹴した桜田氏。そのいっぽうで“チャンスを掴めないのは女性側の責任”と原因を押し付けるような物言いは、盛大なブーメランとなっているようだ。ネット上では、非難の声が上がっている。
《「原因がないことはない」という姑息な言い回しが、すごくイヤ。ハッキリ言えば「女だから当然だ」でしょ。チャンスを取りに行くも何も、女というだけでチャンスを奪っている。そんな企業の代表ということだ。原因は、あなた方だよ》
《出たよ、女性のせい。採用時や仕事に於いて、女性を同様に待遇してきたのか、が問われるんじゃないの? 例えば結婚しても働き続けられる企業なのかとかも問題なんですよ、おわかり?》
《そんなことはどうでもいい。ルールや制度がまだまだ抑圧的なままで、なぜ変えないのかが問題だ。桜田、お前は森と同じで「論外」なんだよ》
「森氏の発言について、根本的に何が問題なのか理解していないトップが見受けられます。例えば経団連の中西宏明会長は、『日本社会にはそういう本音がある』や『こういうのを取り上げるSNSは恐ろしい』と一笑に付しました。二階俊博幹事長も森氏が原因で辞退したボランティアに対して『瞬間的』と発言。『落ち着いて静かになったら、その人たちの考えも変わる』と重く受け止めていない様子でした。こうした日本を牽引する重鎮たちの“失言リレー”は、いつまで続くのでしょうか」(社会部記者)