■気になる「血栓」リスクとは…
【Q4】「血栓」の副反応は大丈夫?
「欧州医薬品庁の報告を見ると、血栓が起きたのが20〜40代の女性に圧倒的に多い点が気がかりです。さらに血栓が脳の静脈洞という危険な場所で起きており深刻です。ワクチンの重篤な副反応のアナフィラキシーショックは接種直後に起こるため、会場内での対処が可能ですが、血栓の副反応は接種後しばらくたってから起こるため、的確な対応ができずに深刻な事態につながる恐れがあるのです。血栓への懸念から、デンマークやノルウェーでは接種を中止、フランスでは55歳以上、イタリアやドイツでは60歳以上に限定されています。開発元のイギリスでも、基礎疾患のない40歳未満にはほかのワクチンを推奨しています」
日本では40歳以上が対象とされているが、森内先生は個人の見解として「50歳かそれ以上の年齢まで引き上げたほうがよかったのでは」と続ける。
「40歳以上の女性でも、流行規模がそれほど盛んではない地域に住んでいる、肥満や高血圧、糖尿病、慢性の肺疾患などの特別な基礎疾患がない、そしてファイザー製かモデルナ製の予約が可能である方については、アストラ製を回避するほうが賢明だと考えています」
正しい理解をもって、未知のウイルスとの戦いを乗り越えていきたい。
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