「私は眞子さんを愛しております」――。10月26日、小室さん夫妻の結婚報告会見で圭さんが最初に発したこの言葉。ストレートな告白が、大きな話題を呼んだ。
「婚約内定会見のときには、一生懸命話しているものの“自分本来の言葉ではない感”は否めない印象でした。それが今回の会見ではまるで別人かのような堂々とした話しぶりで、思わず感心してしまいましたね」
そう語るのは『話し方で損する人 得する人』や『超雑談力』などをはじめとして、話し方に関する著作を多く持つ、作家・心理カウンセラーの五百田達成氏。
帰国前には記者の直撃に一切応じなかったり、会見直前には質疑応答のとりやめが発表されたりしたがために、世間の会見への期待度はすこぶる低かった。ところがいざ蓋を開けてみると、“話し方”の専門家が太鼓判を押すほどの内容に。2人の話し方の特徴や、婚約内定会見時と比べて変化した点について、五百田氏に解説してもらった。
■主張が伝わる“I話法”
「眞子さん・圭さんともに、総じてとても素晴らしかったと思います。芸能人の結婚報告にしても、政治家の会見にしても、今回の2人をお手本にすべきなんじゃないかというほど非の打ち所がありませんでした。
完成度の鍵を握っていたのは、『I(=私)話法』だと考えています。たとえば眞子さんの『私にとって圭さんはかけがえのない存在です』の言葉もI話法。つまり主語を自らに置き、明確な主観として物事を語る話し方ですね。立場上からの配慮もあるかもしれませんが、2人ともこの話法を頻用していたのがとてもよかった。
『圭さんのすることが、独断で行われていると批判され、私の気持ちを考えていないといった一方的な憶測が流れるたびに、誤った情報がなぜか間違いのない事実であるかのように取り上げられ、いわれのない物語となって広がっていくことに恐怖心を覚えるとともに、辛く、悲しい思いをいたしました』。
眞子さんのこちらの発言も、『マスコミが誤った報道を流し、それを世間が鵜呑みにした』とだけ言ってしまうこともできるわけです。しかし、そうした言い方をしてしまうと、誰かを糾弾する印象になりかねません。さらに、偉そうで身勝手なイメージに繋がってしまうことすらあります。反対に、今回の眞子さんのようにあくまで自分ごととして話すことによって、表明したい事柄をしっかりと主張しつつも、相手や第三者に不快感を与えづらくなるんです。
同様に圭さんも、『この数年間、誤った情報があたかも事実であるように扱われ、誹謗中傷が続いたことにより、眞子さんが心身に不調をきたしたことを、とても悲しく思います』と、I話法を活用。非常に好感を持てました」