■またもや父の都合で進路変更することに
しかし、「本当の地獄は家にあった」と回想する。
「父は私が不登校になったことが許せなくて、毎朝殴り続けました。母もヒステリックに『家族を巻き込むな!』『学校行かないなら私を殺せ!』と叫んで……。でも子供だから、自分のことなのに『なぜ学校に行きたくないのか』がわからないんですよね。そういう自我の葛藤もありました。
このころ、母の精神面はどんどん悪い方向に進んでいきました。私はずっと家にいるので、母の変わっていく様子と今まで以上に対峙することになるんですね。母は心療内科に処方された薬を飲むと朦朧とし始めて話が通じなくなるので、そういう姿を見るのも苦痛でした」
中学二年生になると、クラスが変わったこともありYさんは週3日のペースで通うように。しかし三年生のとき、「中高一貫の学校だけど高校には行きたくない」と両親を説得。そして、高校を探すことにした。
「でも、苦戦しました。中学にほとんど通っていないので、小学生レベルの学力しかなかったんです。なんとか、ある高校に巡り合ったのですが……」
喜びもつかの間、再び事件が起こる。
「手続きをして、入学式にも参加して『さぁ、これから』というときに父が『退学しろ』と急に言い始めたんです。『学長と教育方針が合わない』と言うんです。そんなの入学前にわかってたでしょ、と思うのですが(笑)。父は自分の思い通りに物事が進まないと何をしでかすか分からない人なので、結局黙って転校することにしました」
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