■固定費の見直しで値上げ苦境を乗り切る
明るい兆しはあるようだが、それまでは家計にのしかかる負担を軽減させることが必要だという。
「生命保険などが家計の状況に見合っているかは見直したほうがいいでしょう。若いころに入った保険を見直さずに高い保険料をそのまま払い続けている人も多いです。また昨年から2割上がっている電気料金には、燃料価格に連動した燃料費調整制度があり、値上げ上限が設定されています。大手電力10社はまもなく上限に達し、これ以上の値上がりは考えられませんが、『自由料金プラン』で契約している場合は、燃料費調整制度の上限がありません。どちらが得かは、プランによっても変わりますので、再検討が必要です」
家計における固定費の見直しとともに、年間の支出の3割弱を占める食料品の支出を減らすことも重要なポイント。スーパーなどが独自に展開するプライベートブランド商品は比較的価格が維持されているので、家計の味方になる。
「食品ロスは国民1人あたり毎日茶わん1杯分のごはんの量が発生しているとされています。家庭では食べ残しを減らす、野菜の切りすぎなどのフードロスを削減するだけでも年間3千円の支出軽減効果が期待できます。また賞味期限間近の食品、季節限定商品やパッケージに傷がついた『わけあり商品』を格安で購入できるECサイトの利用で、さらに年3千円の削減になります」
賢い選択で、この物価上昇を乗り切ろう。
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