秘書官抜擢も「仕事をしている印象は薄い」岸田首相長男が直面している政権内部の評判
画像を見る 首相官邸に入る岸田首相と長男の翔太郎氏。ともに公邸で生活しているという(写真:共同通信)

 

■秘書官就任は「後継者育成」の定番

 

翔太郎氏は、慶應義塾大学卒業後、三井物産を経て岸田事務所入り。当初から、岸田首相の「後継者」と目されていた。ある自民党幹部はこう話す。

 

「当初から、岸田総理の地元選挙区を将来継承することを期待されており、経験を学ばせるために官邸に秘書官として入ることになりました。何か能力を生かしてほしいという期待を岸田総理は口にしてはいるものの、実際には後継者育成という意味合いが大きいのです。

 

首相の子息が秘書官になったケースは過去にもあって、福田康夫元総理が長男の福田達夫さん(現・自民党筆頭副幹事長)を首相秘書官に就けたことがあります。首相秘書官や大臣秘書官に、自分の子供などを就けることは、永田町では昔から定番とされてきた“後継者の育成方法”といえます。

 

首相秘書官は、総理が官邸幹部や官庁のトップ、与党幹部らが議論する場や、政治的な決定を下す過程、政権運営の最前線に立ち会う立場です。その場にいるだけでも、絶対に官庁や民間で積むことができない貴重な“学び”となるわけですし、幅広い人脈を築き上げることができるのです。

 

ただ個人的には、岸田総理が翔太郎さんを首相秘書官に着任させるタイミングがとにかく悪かった。『就任直後に就けていれば、ここまで批判されることもなかっただろうに』という声も聞こえます。内閣支持率が下落している中、批判されることが見えているのに人事を進めたという点でいえば、総理も不用意であったのではと思います」

 

12月11日に、安倍晋三元首相の実弟である岸信夫首相補佐官(63)が次期衆院選に立候補せず、引退する意向を示したことが報じられた。後継は、秘書で長男の岸信千世氏(31)だという。

 

「岸氏は`20年9月から`22年8月まで防衛相を務めていましたが、就任前から“健康不安説”が囁かれていました。岸氏の防衛相就任とともに、信千世氏はフジテレビを退社し大臣秘書官となっていたため、当時から“後継指名だ”“早晩禅譲か”などとも言われていました。

 

報じられてすぐに世襲による継承に早速批判が集まっています。政治家を“家業”とするために、子息を事務所秘書や大臣秘書官に就けることが半ば当然視されている自民党の常識には、さらに“身内びいき”ということで世論の風当たりも強くなっています」(前出・政治部記者)

 

今年の国会は乗り切ったかに見える岸田首相。政権への“北風”は弱まるどころか、より強まっているーー。

出典元:

WEB女性自身

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