シェアリング・サービスの普及も手伝い、“新たな移動手段”として広がりを見せている電動キックボード。1月19日、新制度に関する発表があったが、その内容を疑問視する声が相次いでいる。
もともと海外でブームとなっていた電動キック。日本では’20年10月以降、全国各地に特例地域が設けられ、自転車道の走行を容認するなどの規制緩和が実施された。そして’21年4月には企業によるシェアリング・サービスの実証実験も始まった。
そんななか今年7月1日から新制度が導入されることに。内容は次の通り。
・16歳以上であれば運転免許がなくても乗ることができる。
・原則として、電動キックで走行できるのは「車道」で走行中は緑色のランプを“点灯”させる必要がある。いっぽう時速6キロ以下であれば歩道の走行も可能で、この場合は走行中にランプを“点滅”させる。
・走行中のヘルメット着用は努力義務。
しかし、この新制度に異論が噴出している。まずは、ヘルメットの“努力義務”。昨年9月には東京中央区の駐車場で、ヘルメットを着用しないまま電動キックに乗っていた飲酒状態の50代男性が車止めに衝突し、頭を強く打って死亡するという事故が起きている。
自転車でさえ今年4月からヘルメット着用が努力義務となったばかりにも関わらず、電動キックも同様の扱いでいいのだろうかーー。そのため、こんな声が上がっている。
《電動キックボードの方が自転車よりも遥かに転倒する可能性が高いんだから、それこそヘルメットを義務(努力義務ではない)にした方がいいと思う》
《自転車ですらヘルメットが努力義務になったのに、なんで自転車以上に危なっかしい電動キックボードでヘルメットが義務じゃないねんって感じがする》
また自動車ユーザーからは「電動キックに車道を走られるのが怖い」という声が、こう上がっている。
《電動キックボード明らかにバイクより防御力低いのにヘルメットすら努力義務で車道走るのマジでやめてほしい こっちだって加害者になりたくないんだわ 近くを走りたくない》
《車を運転する側としてもあんな防御力ゼロの格好で車道を走ってもらうのも怖いわ ヘルメット着用は義務だろ》
《免許不要なノーヘル電動キックボードが20km以下で車道走ってたら超危険だし混雑の原因なんだよなあ》
中には《電動キックボードの制度改悪化のスピード恐ろしい》との声もSNSでは上がっている。新制度導入後に事故が起きないことを祈るばかりだ。