千葉、沖縄、埼玉が特に危険…5類移行で直面する発熱外来“激減”リスク
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■入院もしづらくなる可能性が大

 

となると、早期診断・早期治療が遅れ、とくにリスクが高い高齢者を中心に重症化する人も増えていくことが想定される。

 

「大きな波が来たら、正直、医療機関は持ちこたえられない。政府は、さまざまな対応を医療機関任せにして、国民に対しては〈自分で検査キットを購入して備えてください〉、陽性の場合は〈自宅で寝てなさい〉と。3年もたってこうした対応しかできないのは、非常に問題だと思います」(前谷さん)

 

コロナ禍になってから、いち早く発熱外来を設置した中村診療所の院長、中村洋一さんも「今後は、地域で入院できるコロナ病床も減ってしまうのでは」と危惧する。

 

「5類移行後はコロナ患者専用の病棟を確床する補助金が減るので、今までのようにコロナ患者と一般患者の病室を分けることがむずかしくなります。

 

そうなると感染対策が十分にできないので、もともとリスクの高い高齢者が多く入院している地域の中小病院は、怖くて引き受けられないでしょう。クラスターが起きたら死者が続出しかねないからです」

 

第8波では、過去最多の死者が出たが、今後さらに多くの人が犠牲になるおそれがあるのだ。

 

「感染対策をしっかりしていただくことと、普段からコロナ受診可能な、かかりつけ医を見つけておいてください」(前谷さん)

 

今回「発熱外来数ランキング」で上位にランクインした地域に住む人は、特に注意が必要だ。

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