政府は、来年6月に予定される所得税などの定額減税を受けられない低所得世帯のうち、18歳以下の子供がいる世帯には1人あたり5万円を追加給付する調整に入った。
所得税と住民税がどちらも非課税の世帯に加え、3月時点では対象外だった、所得税は非課税で、住民税のうち所得にかかわらず一定額を納める「均等割」だけが課されている世帯にも3月分を含めた給付金や上乗せ分を支給するという。早ければ来年2月から3月にかけて年度内に給付を開始する見通しだ。
住民税非課税世帯向けの7万円給付は、早ければ月内に支給が始まる。子育て世帯への追加分も年度内に配るため、政府は予備費の活用も検討しているという。また、所得税の納税額が少なく1人当たり4万円に満たない人に対しては、差額の給付を1万円刻みで給付する案を検討している。
「政府が今年3月に低所得世帯に1世帯あたり3万円の給付を決めた際も、18歳以下の子供がいる場合は1人あたり5万円を上乗せしました。3月分と合わせると、住民税非課税世帯への給付額は1世帯あたり計10万円、子育て世帯への上乗せ分は子供1人あたり計10万円となります。夫婦片働きで子どもが2人いる世帯の場合、定額減税の対象なら支援額は計16万円ですが、低所得者世帯は3月分も合わせると合計で30万円の給付を受けることになります」(全国紙記者)
物価高に悩むのは低所得者層だけではない。中間層も同様にダメージをうけるうえ、賃上げの滞り、社会保険料の増加による手取りの減少などにも悩まされてきた。それゆえ政府の物価高支援については、中間層から不満の声が相次いで上がっている。
《中間層が1番キツい思いしてる》
《一生懸命働いてこんなんなら働かないほうが勝ちですよね。子供との時間を増やしたいでも生活がって余裕ないのに生きているのが疲れますね》
《まーた非課税世帯か…現役世代への支援はないのか》
《税金払ってビンボーって非課税世帯より貧しい気がする》
《低所得ばっかりの給付金やめて欲しい。中途半端な中間層が1番苦しい。働くだけ、バカを見る政治やめて欲しい。そろそろ、政治にも定年退職も追加し、新しい風を吹かして欲しい》
「こうした動きがあると低所得者層に恨みが向きがちですが、“働きたくなくて楽をしている”わけではなく、本当に支援を必要としている人が多いでしょう。彼らへの給付はもちろん必要です。
むしろ問題は、中間層でも生活がキツイという現実があるのに、支援が不十分で置いてきぼりにされているということでしょう。こうした状況では不公平感が拭えず、中間層から不満が噴出するのは無理のないことだと思います」(前出の記者)
岸田政権は中間層の悲鳴を聞くのみで終わってしまうのかーー。