一方で、この報道を好意的に受け止める人もいる。高須クリニックの高須克弥院長は《安倍晋三先生は筋を通す政治家でした。納得なう。》とリポスト。さらにこんな反応も。
《安倍元総理が悪習を打破しようとしてたことをなぜマスコミは報道しないの?》
《さすが安倍さんだね》
しかし、「会長になるまで安倍氏が裏金の存在を知らなかったというのは無理がある」と指摘するのは全国紙の政治部記者だ。
「清和会の裏金作りは約20年前の森喜朗会長時代からという証言が出ている。実際、2005年には、ノルマを超える派閥の政治資金パーティーのパーティー券を販売した議員に対し、資金を還元し、裏金化していたことが明らかに。この時点で、『パーティー券のキックバックは慣例』という関係者の証言も報じられている。
このとき、自民党は複数の政治資金の不正問題を抱えていたため、清和会の裏金問題は埋もれてしまった形になり、深く追及はされなかった。しかし、安倍氏は当時の森派のエース。派閥ぐるみの裏金作りを知らなかったとは信じがたい」
■《安倍氏の神格化が気持ち悪い》
過去にも、安倍氏の死後に噴出したスキャンダルについて、“無理筋”の擁護が出たことがある。その最たる例が、<安倍氏は統一教会の天敵だった>というものだ。
安倍政権下で消費者裁判手続特例法が成立したことなどを根拠に、“安倍氏が統一教会と対立し、活動を阻止しようとしていた”と、一部のジャーナリストがネット動画ニュースなどで主張。安倍氏の支持者を中心に、多くの支持を得た。
しかし、なぜ“天敵”の安倍氏が統一教会の関連イベントにビデオメッセージを贈っていたのか、祝電の送付や会合を行っていたのかについては合理的な説明はなし。2019年に岸田首相が米国の元下院議長と面会した際、統一教会の関係者が同席したことが新たに明らかになったが、この面会に出席するよう岸田首相に要請したのも安倍氏と報じられている。
《またこのパターンか。「安倍さんは統一教会の天敵だった」「裏金に安倍さんは激怒した」とか、歴史修正主義と同じ手法で安倍擁護。岩田明子の記事を見ても「会計責任者を叱責」「事務総長らにクギを刺した」など、何の証拠もない話。こんなストーリー、いくらでも創作できる。》
そうリポストしたのは、戦史・紛争史研究家山崎雅弘氏だ。“あの手この手“の説明で、安倍氏の過去の行動を無謬化しようとする動きには、こんな声も。
《安倍晋三を崇め 細田に全てを擦り付ける印象操作か。どうもこの界隈はアベを神格化したいみたいで気持ち悪すぎるな。》