止まらない杉田議員のアイヌ民族への“人権侵犯”「もはや自民党の責任」と専門家指摘
画像を見る 安倍晋三元首相に抜擢された杉田氏

 

■差別を正当化するために“特権”を生み出した

 

杉田氏は、アイヌ協会が助成事業を不正に使用しているとして、〈公金チューチュー〉などと発言しているが、内閣府は「過去に一部、不適切な事業執行があった」とは認めたうえで、「再発防止策を講じた。現在、不正はない」と見解を示している。

 

「そもそも、不正の問題と民族の問題は分けて語られるべきです」(安田さん、以下同)

 

歴史的に虐げられてきたアイヌ民族への福祉政策として、生活困窮者への学費や生活に関する支援制度は存在する。しかし、それらはアイヌ民族というだけで支給されるものではなく、あくまでも困窮者への支援だ。

 

「アイヌであるだけで、さも何か優越的な権利が自動的に発生するなんてことは存在しません。ありもしないデマを流布させることによって、アイヌに対する差別を正当化させているにすぎません。

 

いかにして、差別を差別でないと言い張ることができるのか。そのために、“アイヌの特権”あるいは“在日コリアンの特権”というものが生まれてきた、僕はそのように思っています」

 

大きな問題は、こうしたデマを振りまいて社会を先導しているひとりが、国会議員の杉田水脈氏であるという点だ。なぜ、議員でありながら、差別を助長する発言を続けるのか。

 

「一定の“お客さん”がつくからでしょう。つまり、それが票に結びつくと思っている議員もいるのです。むしろ自民党が、杉田さんのような議員を利用してきたことが問題です」

 

加えて日本では、こうした差別発言に関してなんら罰則がないことも問題だという。

 

「2016年にヘイトスピーチ解消法が成立しました。同法ではヘイトスピーチをなくすための努力義務が設けられていますが、罰則規定はありません。罰則がないから何を言ってもいいと考えている人は議員の中にも少なからずいると感じます」

 

マイノリティの権利を“逆差別”“特権”などと言って迫害する社会が助長されれば、やがてそれは自身の身にも降りかかってくるのだ。

出典元:

WEB女性自身

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