■生活の拠点を2階にする選択も
自宅のどの場所にいたかによって、生死を分けることもある。今回の地震で2階が崩落し、真下にいた人は亡くなったが、上に2階がない別の部屋にいた家族が無事だった事例が報じられている。
阪神・淡路大震災や熊本地震でも、1階は崩れたが、2階にいて命が助かったという事例がいくつもあった。
「“圧死”するリスクを減らすのであれば、2階建て住宅の場合は、寝室を2階にする、1階にする場合は上に2階がない部屋を選ぶ、などをしましょう。地震によって2階部分が崩れても、押し潰されることにはなりにくいです。震度7クラスの地震が起きたら、おそらくその場から動くことができません。家が倒壊するリスクを考えて、寝室やリビングなど長時間いる場所は、安全なところを選ぶべきです」
また、自宅は無事でも、家具の下敷きになってしまう例も。家具の配置を見直したり、家具をしっかり固定するのも重要だ。とくに古い木造住宅の場合、作り付けの収納がない場合が多いので、寝室などに大きな家具を置いている家庭も多いはずだ。
「寝室には家具類、本棚などは置かないのが理想です。とくに入口付近には家具を置かないこと。転倒して入口をふさがれたら脱出できなくなります。そして家具類が倒れてくる正面方向にはベッドを置いたり、ふとんを敷かないことが原則です」
能登半島地震によって可視化されたさまざまなリスク。万全の準備で地震に備えよう。
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