2月2日、東京都新宿区の吉住健一区長が記者会見を開き、ハロウィーンをはじめとする混雑時における対策として、「新宿駅周辺地域における路上飲酒の制限に関する条例」を制定する方針であることを明かした。今後開催される区議会において条例案を提出、ハロウィーン前の施行を目指すという。
「すでに渋谷区では、10月27日から10月31日までに渋谷駅周辺の路上などでの飲酒を制限する条例が19年に制定されています。罰則規定はありませんが、違反した場合は飲酒をやめるように監視員が指導。渋谷区では条例制定前からハロウィーンの時期になると酒に酔った人のトラブルが絶えず、路上で大音量の音楽を流す、軽トラックを横転させるなどの迷惑行為が相次いでいました。昨年には駅前のスクランブル交差点などに《渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません》と記した看板を設置するなど、トラブルを未然に防ぐための“渋谷に来ないで作戦”を展開しています」(社会部記者)
昨年のハロウィーンの時期には、渋谷区で制限が設けられたことによりセンター街などへの人出が減少、その影響を受け新宿周辺の人出が増えたという見方もある。路上飲酒によるごみの投棄に関する苦情も出ており、今回の条例案では歌舞伎町周辺などを路上飲酒の禁止区域に設定、アルコール類の販売自粛も要請する。
近年では、ハロウィーンとなると、どうしても飲酒によるトラブルや迷惑行為などが報じられることが多いが、欧米が発祥の文化を、アニメキャラクターや有名人などの仮装をする独自のスタイルで進化させてきた“日本のハロウィーン”は大きな経済効果をもたらすという側面もある。
トラブルは言語道断だが、ハロウィーン文化の停滞を惜しむ声もあり、新宿区の条例制定に関しては、ネット上で賛否をはじめさまざまな声があがっている。
《やるなら徹底的に 違反者は有無を言わさず現行犯逮捕でよいよ》
《新宿区はハロウィーンじゃなくても路上飲酒が日常茶飯事な件》
《せっかくのジャパンオリジナルハロウィーン文化として世界から注目され、ジャパンハロウィーンをみたさに来日する旅行者もいるのに。渋谷区と新宿区頭悪すぎる》
《常々路上飲酒は禁止にしないと》
今年の10月31日、都心部にはどんな光景が広がるだろうか。