5月27日、安全上のトラブルが相次いだとして、国土交通省が日本航空(以下JAL)に対し行政指導を行ったが、その際の“構図”が波紋を呼んでいる。
JALでは、今月10日に福岡空港で同社の機体が滑走路に侵入したほか、23日には羽田空港で同社の機体同士で翼の接触事故が起きるなど、安全上のトラブルが続出しており、今回の指導は一連のトラブルへのものだ。
平岡成哲航空局長が、JALの鳥取三津子社長を国交省に呼び出した上で、文書を手渡し警告。そこには「安全管理システムの総点検を行った上で、経営トップが率先して航空安全に対する意識の再徹底を図り、さらなる安全性向上に取り組んでほしい」といった内容が書かれており、来月11日までに再発防止策を提出するよう要求した。
これを受け、鳥取社長は「多大なご心配をおかけし、深くおわびする。私がリーダーシップを持って、信頼回復へまい進することを約束する」とコメント。深々と頭を下げてお辞儀しながら、文書を受け取ったのだが……。
このときの様子が各メディアによって報道されると、“構図”が注目を浴びることに。
報じられている文書を渡した際の写真では、約90度とかなり深いお辞儀をした鳥取社長に対して、平岡航空局長は真っ直ぐ立ち、見下ろす形で文書を手渡ししている。この構図に対し、平岡航空局長が“見下している”と感じた人もいたようで、X上では「違和感がある」「不快だ」と疑問視する声が見られた。
《ぽんやりと、テレビのニュースで拝見しましたが、何とも言えない違和感?わざとらしさ?を感じてしまいましたね》
《どこかの写真素材かと思ったら、リアルだった。マジか》
《元CAだから美しい最敬礼はできるだろうが、左がね。とても嫌な気持ちになる構図》
《何でもええけどこの写真が嫌!!どんだけ国指導かなんか知らんけど、見せつけ感嫌 この時の写真っているんかね… パフォーマンスならなおいらない》
“ひろゆき”こと西村博之氏も、Xで厳重注意のニュースを引用した上で、《右の女性は新人OLでもなくて、日本航空の鳥取三津子社長です。 国交省のお役人様と民間人の上下関係がよくわかる写真ですね》と指摘していた。
とはいえ、ここ最近のJALでトラブルが相次いでいるのも事実。去年11月以降、滑走路誤進入と停止線越えの事故が国内・国外合わせて計3件発生。4月には機長が滞在先のホテルで深酔いし現地警察から口頭注意を受け、乗務する予定だった帰国便が欠航するトラブルも起きている。
肝心なのは来月提出予定の再発防止策。公共交通機関の要として、利用者の安全を守ってほしい。