20年12月、茨城県で発熱外来を受診する患者。流行が続けば医療がひっ迫する可能性も(写真:共同通信) 画像を見る

【前編】コロナKP.3株 お盆に感染爆発危機!熱中症との併発で重症化リスクも増加から続く

 

コロナの感染拡大が止まらない。酷暑と重なることでさらに感染者が増すといわれているが……。万が一、コロナにかかってしまった場合、どれくらいの治療費がかかるのだろうか。

 

診療の最前線に立つ、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長に話を伺った。

 

以前は政府からの補助金で、コロナの治療やワクチンの接種は無料だった。しかし、コロナが5類に移行した昨年10月からは、治療費の自己負担が大きくなっている。

 

「自己負担額3割の患者であれば、インフルやコロナの抗原検査と、診断料、処方箋料で、約2千800円ほどになります。

 

必要性の高い人のみに投薬する、経口内服のコロナ治療薬は1万6千~3万円ほど。重症化リスクの高い患者さん用と、リスクは低くても症状が強い軽症・中等症の方用など、複数の薬が出ています」

 

コロナ治療薬は“対症療法”の解熱剤などと違い、細胞内に侵入したウイルスの増殖を防ぐなど、より根本的な効果が期待できる。

 

治療薬を利用する場合、診察料やそのほかの薬代とあわせ、2万円超のお金は準備しておいたほうがよさそうだ。

 

「コロナワクチンも、5類移行前は無料で受けることができましたが、現在は任意接種となっています。クリニックにより金額が多少異なりますが、当クリニックでは1万6千500円。 保険適用がないために高額になりますが、秋から開始する定期接種では、自治体の公費負担で3千500円程度に割り引かれる予定となっています」

 

コロナと熱中症の感染予防を徹底しつつ、万が一に備えて、この夏を乗り切ろう。

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