9月12日、兵庫県の斎藤元彦知事(45)に対し自民党など65人が連名で辞職を申し入れた。9日に辞職を求めた維新の会と合わせ、これで斎藤知事は兵庫県議会の全議員から辞職を求められたこととなる。
3月にパワハラ疑惑が告発された斎藤知事。告発した元・西播磨県民局長が懲戒処分を受け7月に亡くなったほか、告発文書でプロ野球阪神とオリックスの優勝パレードの資金集めを担当し、病気療養中と記されていた元課長が4月に死亡していたことも明らかになるなど、事態は非常に深刻だ。その後行われた百条委員会の証人尋問で、知事としての責任を問われた斎藤知事は「道義的責任が分からない」などとも証言し波紋を呼んだ。
全議員から辞職を迫られるという前代未聞の事態に陥っている斎藤知事。しかし、本人の思いと世間の間には大きな乖離があるようだ。
9月10日午前に報道陣の取材に応じた斎藤知事は、「県民からどのような声をかけられたか?」との質問に「激励の声かけですね、『頑張れ』と。『色んな声があると思うけど、やっぱり若いんだし、しっかり頑張ってほしい』という声が私には直接きていますね」とコメント。
各メディアが実施した県民へのインタビューでは、「兵庫県の恥さらし」とまで非難されていたため、県民から応援されていると述べる斎藤知事には驚く声が相次いだ。
9月11日の定例会見ではさらなる顰蹙をかう出来事が。3年前の知事選で、分裂してまで斎藤知事を支援した自民党から辞職要求をされたことについての考えを尋ねられた斎藤知事は、「申し訳ないなという思い」「議会が終わるたびに、『頑張れよ』と言っていただいていたので、そこは大変申し訳ないなと…こういう状況になったということは申し訳ないなという思いで、自分自身に対して悔しい思いではある」と期待に応えられなかったことを悔やみ、涙を浮かべたのだ。
さらにこの涙について、記者から「支援してもらった維新と自民の県議の皆さんの期待に応えられなかったという感情からの悔し涙ですか?」と質問されると、「申し訳ないという思いですかね。期待に応えられなかったというよりも、結果的にその方々からも、そういった申し出を受けるという状況になってしまったことについて、自分の力不足を強く思ったということです。ただ、県政をしっかりやっていきたいという思いは、私自身も強く持ってはいます」とコメント。二人が亡くなっている問題でありながら、自らが期待に応えられなかったことに涙を流したのだった。
自分のために涙を流す斎藤知事に、ネット上では批判が殺到。《自分に対して悔しい。結局は自分なんだよこの人は》《最後の最後まで自分の為なんですね》と、”自己中な涙”に対して怒りの声が上がっていた。
このような批判にさらされても、斎藤知事は9月12日午後、報道陣から今後の姿勢について問われると、「文書問題への対応、お米であったりとか物価が2割3割上がってる中で、県民生活をお支えするために、補正予算を提出していくということです」「私自身も至らない点、よくない点あるかと思いますけど、それでもなお県政を担わさせていただきたいという私の強い思い」と、県民生活を支えるため改めて続投宣言をしたのだった。
大顰蹙を買っても未だなお、県知事を続けるという斎藤知事。ネット上では驚き呆れる声が殺到している。
《県民を盾にして恥ずかしくないんか。自分の問題やん》
《県民の皆様の命を守る?どの口が言っているのか! 4年のご付託は関係ない状況、今審を問うて下さい》
《昨日「議員全員が辞職を申し入れて斎藤知事が泣いた」という話をチラッと聞いたから、今日あたり辞職のニュースが出るだろうと思っていたのに、お昼になっても流れてこない……。で、改めて調べてみたら、あの人、辞めないって言ってるの!? 嘘でしょ!?》
《斎藤知事怖いよーー マジで何で辞めないの?不思議でしょうがない。家族とか何て言ってるんだろう》