11月17日投開票の兵庫県知事選挙で再選を果たした斎藤元彦知事(47)。2期目がスタートしたばかりだが、斎藤氏の選挙に関わったというPR会社社長のコラムが波紋を呼んでいる。
110万票以上を獲得して勝利した斎藤氏。SNSでの盛り上がりが勝利の後押しになったと言われており、読売新聞の出口調査によると、投票の際に最も参考にした情報として、「SNSや動画投稿サイト」をあげた人の9割弱が斎藤氏を支持したという。
そんななか、兵庫県西宮市にあるPR会社「株式会社merchu(メルチュ)」の代表取締役の折田楓氏が11月20日にブログサイトnoteで《兵庫県知事選挙における戦略的広報:「#さいとう元知事がんばれ」を「#さいとう元彦知事がんばれ」に》というコラムを投稿。SNS戦略の裏側を明かした。
■波紋を呼んだコラムの内容
折田氏はまず、《きっかけ》という見出しで、《とある日、株式会社merchuのオフィスに現れたのは、斎藤元彦さん。それが全ての始まりでした》と綴り、《兵庫県庁での複数の会議に広報PRの有識者として出席しているため、元々斎藤さんとは面識がありましたが、まさか本当に弊社オフィスにお越しくださるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです》と記した。これらの記述は22日までに削除されている。
また、同社のオフィスで打ち合わせする斎藤氏と折田氏らの写真を掲載。写真の説明には当初《merchuオフィスで「#さいとう元知事がんばれ」大作戦を提案中》と書かれていた。(22日夕方時点では《オフィスで「#さいとう元知事がんばれ」を説明中》に変更されている)
さらに《その時作成した資料を一部公開します》として《兵庫県知事選挙に向けた広報戦略のご提案 #さいとう元知事がんばれ》と書かれた表紙と、提案資料とキャプションのつけられたスライドを公開。後に削除されたスライドには《SNS運用フェーズ》という見出しがあり、「《10月1日~13日》を《フェーズ1:種まき》《立ち上げ・運用体制の整備》」、「《10月14日~31日》を《フェーズ2:育成》《コンテンツ強化(質)》」、「《11月1日~17日》を《フェーズ3:収穫》《コンテンツ強化(量)》と、3段階にわけた表のようなものが示されていた。
資料の下には《ご本人は私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました》と記されている。ただし、この文言についても現在は削除されている。
また、注目を浴びたSNS運用については、《私が監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画、文章フォーマット設計、情報選定、校正・推敲フローの確立、ファクトチェック体制の強化、プライバシーへの配慮などを責任を持って行い、信頼できる少数精鋭のチームで協力しながら運用していました》と記していた。
そのほかにも、コピー考案やメインビジュアル作成などにおけるこだわったポイントなどを紹介。SNSの盛り上がりが話題になったことについて、《そのような仕事を、東京の大手代理店ではなく、兵庫県にある会社が手掛けたということもアピールしておきたいです》と感慨も露わにしていた。